Twitterをどうやって使うか。初めての人が熟練にいたる過程を覗く
私のステイクホルダーであり、尊敬する先輩であり、友人が、ついにTwitterを使い始めた。彼は、IT系敏腕記者として雑誌や新聞媒体で名を成し、今は、ネットコンテンツのプロデューサーを務めている。
彼は、ITには詳しいし、リテラシーはもちろんかなり高い。しかし、Twitterはまだはじめたばかり。だからなのか、私が一年前に体験したのと同じ「多くの人が使っているようだけれど、なんだかよくわからん」という感想を持っているようだ。
そう。Twitterは、使い方を知ってから使うのではなく、使っているうちに自分なりの使い方を発掘していくのだ。まだ、今のところ、王道はないようだから。
ほかの人のことを追いかけて(フォロー)、たくさん投稿をして、周囲の人たちが関心を持ち始めて、なんとなくそういった輪のようなものができてくる過程で、ご本人なりの世界観を体感するのではないか、とひそかに期待している。
PR2.0という、Webを活用した広報活動をしていると時折、「Web対紙」のような議論に出くわすことがある。もちろん各々のアプローチで共存共栄やコラボレーションがすんなりできればそれに越したことがないのだが、紙ネイティブの記者の場合、「信頼性」「完成度」という視点でWebについて疑問を唱える方も少なくない。
グローバルで果たした勉強会のテーマに、ステイクホルダーマネジメント、というものがあった。私たち広報にとってのステイクホルダーである人たちが、新潮流(1.0から2.0へ)にシフトしていくことへのお手伝い・・・簡単に言えば、(大変僭越だが)紙ネイティブの方々にWebの力や面白さを伝え、軸足の変化に作用する・・・をすることなのだ。
そして、こうした、紙ネイティブの人たちが、2.0の深淵を覗き込んだとき、「信頼性」「完成度」の疑惑に大きな一石を投じることになるのではないかと。楽しみにしている。
さて、私たちが理解しているPR2.0 が世のマジョリティ(特に日本で)となるためには、いくつものレガシーへの挑戦が必要だ。確立された方法論の変化に作用する、というのはまさしく茨の道。しかし今、この変化の波を乗りこなさなければ、私たちのコミュニケーションの未来は明るくなるまい。