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夏目房之介の「で?」

腕立て伏せ(ちょっと自慢

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日曜、奥さんの家に孫が二人きて、けっこう大変だったのだが、孫1号の小学校5年生が腕立て伏せができないという。爺さん(俺)は、20年以上前に、毎朝(昼だけど)、まだ小さかった次男を背中に載せて、60センチほどの棚に足をのせ、拳固で腕立てをやっていた・・・・という話をして、今できるのかなーとやってみた。ソファに足をのせ、拳固で構えたら、孫1号の体重25キロが当たり前のようにまたがってきた。

で、そのままやってみたら、できたんである!
自分でも驚いたけど、かなり腰に負担があるので、一応1回でやめた。でも、多分2~3回は確実にできたと思う。すごくない?

ただし腕の力ではない。重要なのは、体幹がしっかりと一体になって繋がっていることで、いちばん張りを必要とするのが腰なのだった。最近できなくなっていた懸垂を、一回だけだけどできた話を前に書いた気がするけど、それと同じで、あきらかに体を一つにまとめることで可能になったのだと思う。
人の力っていうのは、体の各部個々ばらばらに発揮されても、大きな力にはならない。全体を動かそうとするとき、いろんな方向に力が逃げてしまい、集中しないし、すぐ安定を失う。いろんな運動をTVで観てても、そう思う。こないだ「SASUKE」を観てても、体がまとまって動く人のほうが、あきらかに体軸がブレないので、安定して登ったりできている。フリークライミングも、ちょっとでも体の力の方向がブレるとダメなんだろうなと思う。
個々の筋力はあきらかに衰えるけど、体のまとまりを維持、強化できれば、それだけ大きな力を使えるのかもしれないな。

そういえば、甲野善紀さんが、力を魚群のように集めたり散じたりするってことをいってらしたけど、集めるだけっだって大変なのに、これをまた一瞬で散じたりするのかなあ。それ、すげーなあ。

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