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夏目房之介の「で?」

25.5.20 「ギャー(村上知彦)横町に集う会」

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2025年5月20日、大阪にて昨年末亡くなった村上知彦氏の追悼会、ではなく彼の若い頃のあだ名を使った「ギャー横町に集う会」があり、僕も参加した。ずいぶん久しぶりな方々に沢山お会いした。ただ、いつもそういう場所で会えた村上さんがいない。米澤さんも、高取英さんも、みなもと太郎さんも、内規さんも、いない。村上さんの『黄昏通信 同時代マンガのために』(ブロンズ社 1979年)は、同世代のマンガ批評の嚆矢ともなり、その後も長く批評の仕事を推進された。折々パーティなどでお会いする度、ちょっと隅っこでよくお話した。神戸で生まれで育ちのよさと文章の上手さが印象的だった。みんな少し僕より下だったけど、何か同士的な感じがした。とくに村上さんは、勝手に僕と似ている気がしていた。会でお会いしたのは、竹内オサムさん、飯田耕一郎さん、藤本由香里さん、吉村和真さん、他にも沢山。大阪なので関東系の人は少なかったが、僕は一時京都の大学で講義していたので、そのたびに関西の当時若手研究者とも交流しており、懐かしい会になった。村上さんの奥様からは「サインください」といわれ、それが拙著『孫が読む漱石』で、しかも村上さんが最後に読んでいた本だったとか。ちょっと泣きそうになった。 写真は飯田耕一郎氏と

5人の画像のようです

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