八卦掌とエドの診断
かなり長かった迷いの時期から少しづつ走圏練習の感覚がまとまってきて、また少しステージが変わってきてるなと実感しているが、今回のヒントは「重心を二足分空けた両足のまんなか、円周上に置くよう努力しろ」という老師の言葉だった。これまでの僕の足の力では、もちろんそんなの努力すら無理だったのだが、重心のブレを何とか減らすために、僕はヒザを内側に落とすように折り込んで、なるたけ円周上に近いところに重心を落とすようにしてた。だけど、
これが癖になっていて、どうもそのせいで不具合も生じていた気がする。一時期ヒザに痛みがあったりもした。それで老師の言葉にしたがって、ヒザを無理に内に曲げないようにしたら、けっこう足がもつではないか。それなりに足の力がついて、重心が左右にあまりふれないでも支えられるように、知らないうちになっていたみたいだ。こういうのはホントに日常的に老師に見てもらい直さないと、どうにもならないところだ。
ところで、喉風邪をひいてから、もう一回喉がおかしくなり、でも薬飲んだりしてやりすごしてきた。そもそも風邪にかかっても以前のように身体がしんどくならないので、平気で通常の仕事や遊びができてしまう。なので、結局無理をしてるんだろうけど、先日そのツケがきた。
忙しいのが続き、余裕のない体力のまま、書の練習に突入。ものすごい集中するので気づかないのだが、どうも冷えていたらしい。帰りの道で、両わきの下周りにさしこむような痛みが間歇的にきて参った。その日はお灸を背中にして(一回では全然感じず都合三回)ようやく眠れた。
それが先週の土曜。その後、痛みはないけど違和感があり、これって多分以前ならかなり具合悪くなってるのと同じ状態がおきてるけど、体質が強くなっちゃってるので症状が違ってきてるんじゃなかろうか、と思った。自覚症状そのものは今まであまりない類の感じなのだけど、内的な違和感は以前と同じ「弱い部分」の信号に思えたからだ。
それで、台湾にいく前にエドワードのところでみてもらうことにした。エドの診断はまったく僕の想像通りだった。
「これは中医学では肝の熱というのね。何か薬飲んだ? (花粉症で何ヶ月も飲んでたというと)それだね。それが肝の熱を作った。それか、風邪ひいて治ったと思っていたけど熱が残っていることがある。あ、それもあるのね。
昼間、僕ら目で見たり、聞いたり、色々活動しているものがね、夜は肝に入って休むと中医学ではいわれている。ところが肝に熱があるもんだから、どこいっていいかわからないで、身体の中をうろうろしちゃうんだね。そうすると眠りが浅くなる。(まったくその通りである) そうでしょ? それで、フトンかけると暑い感じがするんだけど、はぐと寒いとかね。(これも、おおせの通り)
うん、だから野菜をたくさんとってください。毎朝、ジューサーで野菜をクラッシュして・・・・市販の缶とかじゃなくて・・・・。ジューサーがない? う~ん、青汁でもいいけど強いから下痢するかも。大丈夫? じゃ、それと漢方薬をしばらく飲んでみて。大丈夫と思うよ。野菜はね、体を冷やすんだね。とくに内臓の熱をとるの。ナツメさん、脂肪肝だったよね。そういう人は肝に熱出やすいというね」
この診断は、ひじょうに納得のいくものだった。なぜだかわからないが、自分の体の感じにぴったりきたのだ。ある種の比喩なのかもしれないが、じっさいにもその比喩で正確にいいあてられる事態が進行している感じがする、というのか。これも八卦掌で生まれた体の内感覚のシステムと関係するんだろうか。
ともあれ、西洋東洋を問わず、これほどわかりやすく事態を説明して治療方針の合理性を示し施術してくれる医者はあまりいない。エドは、おやじギャグばかりいってる奴だが、じつは優秀な鍼灸師でありお医者さんなのだった。おーいエドワード、また宣伝してやったからな!
しかし、自分で料理しないから、どうしても野菜は少ないし、肉と油多くなるよなー。この環境を考えないとなー。あと夜の間食もやばいよなー。わかってんだけどねー(笑