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夏目房之介の「で?」

馬貴派八卦掌報告32備忘録

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L老師07前期講習会の備忘録メモです。

◎うふちゅん人さんもブログで「熊形掌」で混乱したように書かれてましたが僕もよくわからなかった。熊形の姿勢で扣歩擺歩を繰り返し、腰を回して両手を左右にする(翻身掌)。でも、これ、今日いつもの公園で木を回ってやったら、むちゃくちゃわかりやすい。円周上で中心に向けて回りつつ転身、方向を変える動きで、円を描く歩法を基礎におこなっていることがわかります。参加者の方で、同様に混乱した人は、ぜひ円をじっさいに描くなり、何かを中心においてやってみてください。ほんとに八卦掌は円を基礎に考えられてるんだな、と思います。
◎食事の席で、L老師はこの練習は太極拳の力とも深い関係があるのだ、てなことをいってました。う~~む、そうなのかぁ。
◎発力のとき、腰の捻転が力を生じるのだ、というL老師の言葉と動作で、初めて「あ、なるほど!」と思いました。ただし、直後に遠藤老師が注意したように「ねじれを戻す力で発力するのではない」。走圏でできた体躯の丹田部分は、力をそこに落とすだけでなく、それをねじることでより大きい充満感、内から外へ張る力感が生まれます。発力練習のときに、この状態を作り、そのままねじりを戻さずに(見た目少しは戻りますが、それが本質ではない)相手にぶつけるイメージ。今まで力感を伴わなかった発力練習で、初めて少しだけその力の感じに会った気がします。ただ、まだ全然腕に通じていかないので使えないですけどね。ねじれと力の関係を実感しない段階の僕だったら意味のない教えだったような気もする。
◎三角歩のバリエーションで大扣歩大擺歩を練習したとき、とにかく手の動きは忘れて、ひたすら腰と足に重さ、力が生じ、地を噛む状態を失わないように気をつけてやったら、なぜか龍形のときにしばしば感じる関節部の「だるさ」のような感覚がありました。これは龍形練習で感じ、遠藤老師から「今まで通ってなかった部分が通るときの症状」といわれたものと同じと思われるので、掌法練習でもじゅうぶんに力を抜き、下盤中心に行うと同じ現象がおこるのだなと思いました。
◎L老師が「ラクダが重い荷物を背負うと、力で下から押し上げて保つことはできないので、上体はもうあきらめて、足に全ての重さがかかり、がっしりと地をつかんで歩くでしょう。そのようにしてください」といわれ、その形態をやってみせました。そのイメージの作り方で再度走圏をすると、じっさい物凄い負荷が生じる。隣の英国人も必死の形相をしてた。やっぱり、じっさいに老師の体と動きを見て学ぶことって、我々が思うよりはるかに大きな効果があるんですなぁ。とはいえラクダかぁ・・・・。とほほ。

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