興福寺のお能
奈良にいってました。
ひさしぶりです。のんびり、ゆったりした時間が流れ、なだらかな大和の山々と清浄な春日の山道と・・・・。昔から大好きなんだけど、仕事がないのでなかなか行けない。ホントに10年ぶり以上じゃないかな。
源吉兆庵という和菓子屋さんの社長さんからお誘いを受けて、興福寺の勧進薪能を見に行ったんですね。五重塔の下、『草枕』と漱石の新体詩をもとにした新作能をやるというので。ちなみに
薪能はホントは興福寺が春日山の薪を取り神に祈るためにやるもので、もともとのオリジナルなんだと興福寺の貫首さんに伺いました。
能が始まるあたりで雨が降り出し、どうなることかと思いましたが、終わってみると晴れ渡り、五重塔には満月がかかっておりました。写真は、慌てて撮ったため、UFO現る状態になってますが。
その後、何と興福寺の貫首さんを囲む会にもお呼ばれ。貫首さんは思いのほかくだけた方で楽しかったです。でも、ちょっとマジメに唯識の話も伺ってみたりして。唯識は煩瑣で複雑なスコラ的理論なので、歯が立たず止めた思い出が・・・・。興福寺は日本法相宗の本山で、唯識という仏教哲学を伝える古い寺なんですね。ちなみに春日大社も、もともと興福寺と一体です。
貫首さんの唯識解説を聞いて「それ、現象学じゃないですか?」と伺ったら「そうです」との答えでした。ん~~、そうなんだぁ。面白い。
せっかく奈良にいったので、大好きな阿修羅や灯火鬼や戒壇院の四天王や二月堂や・・・・色々見て回りました。懐かしかった。
新薬師寺では、ご本尊の薬師如来の前で写経ができるというので、やってみました。じつは知人が近く手術をするので、彼女の病気平癒を祈って奉納しようと思ったんですな。
見本に、何やら戒名のようなものが書いてあり、そのあとにお寺の僧侶の名前が書いてある。最初は書かないでおいたんだけど、受付で聞いても判然としない。
結局、よくわからないまま記入してお坊さんに渡したら、妙な顔して「私の母に・・・・?」と聞き返す。要するに、お坊さんの母上の戒名だったわけで、ほんとはそこに祈願することや人名を書くところだった(見本が説明不足だよなー)。
しょうがないので、戒名の隣に知人の名と病気平癒祈願と書いて読経してもらい、奉納しました。思わぬ功徳をしてしまった(笑)。
このお寺は十二神将を十二支に合わせて、自分の干支に絵馬を奉納するようになっているので、そっちも知人の干支に絵馬を奉納。自分の干支にもやろうかと思ったけど、何かその神将が頼りない顔で、南伸坊さんみたいだったので、一応止めておきました(笑)。
茶粥懐石弁当なり~。うまし。
むむ、血まみれの巨大な脳かっ!?
いやいや、オムライスなのだった。ここで一句。
「オムライス、おっきくすると不気味な脳」(笑