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スパコン 3800万円で日本最速が完成

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またスーパーコンピューター(スパコン)関連のBig Newsが飛び込んできている。


国内最速の3800万円スパコン、スパコン分野のノーベル賞を受賞

長崎大工学部の浜田剛助教らが、3800万円のコストで国内最速のスーパーコンピューターを開発し、米電気電子学会の「ゴードン・ベル賞」(価格性能部門)を受賞。 同賞はスーパーコンピューター分野のノーベル賞といわれ、市販の画像処理装置(GPU)を使って安価に高速計算を実現したのが受賞理由。

GPUというのは、パソコンショップなどで売っているグラフィックボードに使われているもので、これを760個並列につなげ、1秒間に158兆回の計算を達成したとのこと。
費用は3800万円と発表されているが、これはたぶんこのグラフィックボード代 (3800万円÷760個=5万円)だろう。

しかし、仮に長崎大の先生と大学院生の人件費を考えても、1~2億円程度であり、先日縮小と判定された267億円と比べると100分の1のコストである。

1秒間に158兆回の計算ができ、国内最速の「地球シミュレータ2」の同122兆回を上回ったという。

スパコンTOP500のサイトによれば、この地球シミュレータ2は、NEC製で、世界ランキングは31位。 今回の長崎大の3800万スパコンは、世界25位くらいになりそうです。

私はスパコンは全くわかりませんが、要は作り方/考え方次第でコストは大きく変わるということなのでしょうね。

ちなみに、この2つのスパコンの写真を並べてみます。 外見だけみても、コストのかけかたの違いがわかりますね(笑)。

Sc_earthsim

Sc3800


2009.11.30追記: 「仕分け」で縮小と判定されたスパコン開発プロジェクトには、以下のような専用の建物も含まれていたようです。 研究室のスチール棚に並べたむき出しのPCボードとグラフィックボードとの比較すると・・・・ なんだか・・・ねぇ。。

Sc_bldg

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