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次世代携帯ゲーム機、ニンテンドー3DS・NGPが出そろった。となるとiPod touchの優位性は?

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先月(1月27日)にSCEのNGP(Next Generation Portable:コードネーム)が発表され、任天堂とSCEの次世代携帯ゲーム機が出そろった。

2月26日発売予定のニンテンドー3DSの予約は殺到し各所で即座に終了したそうである。
依然高い人気を博している。
そして、現行のPSPはモンスターハンター3のおかげで入荷するとすぐに売れている状態であるという。

NGPはすごい。重量級である。
特にインターフェースはこれでもかと言うくらい備わっている。いわゆる「全部入り」である。
・マルチタッチスクリーン
・背面マルチタッチパッド
・カメラ(前面・背面)
・内蔵マイク
・6軸検出システム(3軸ジャイロ・3軸加速度)
・3軸電子コンパス機能
・GPS、Wi-Fiロケーションサービス対応
・従来の操作系に加えて、本体左右に2本のアナログスティックを採用
画面は現行PSPの4倍のドット数となり迫力あるゲームが楽しめそうだ。
しかも通信機能では3G回線にも対応している。
これだけ備わっていると価格が気になる。

NGPのスペックを見てると気になった点がある。
それは、最近ニュースや記事でiPod touchが従来のゲーム機の競争の中に入ってくると言われているが、NGPのスペックの中にiPod touchのスペックが含まれてしまっているということである。マルチタッチスクリーン、カメラ、マイク、ジャイロセンサー等がそれにあたる。
しかもNGPにはゲームに集中してコントロールできるための物理十字キーや物理ボタンそしてアナログスティックが備わっている。
iPod touchのゲームでは十字キーを操作するアプリもあるがソフト十字キーであり、あくまでも滑らかな平面上を操作するため指がソフト十字キーよりずれていないか気になりながらの操作となり、ゲームに集中しにくい。

以前、iPadやiPod touchに慣れ親しんだ後にPSPを触った際にすごく違和感を感じた。
それは、IDやパスワードを入力する際に画面に入力したい文字が見えるのに十時キーを何度も押して移動させなければならないことである。
タッチスクリーンであれば、ワンタッチで入力完了なのだが。。。

その点、NGPはマルチタッチスクリーンが備わっている為、iPod touchと同じように直感的なワンタッチで文字入力が可能となりそうだ。
マルチタッチスクリーンと物理ボタン(十字キー等)を兼ね備えたNGPはゲーム機としては最強だ。携帯ゲーム機としてはやっと理想に近いインターフェースが登場したと思っている。

そう考えるとiPod touchの優位性はアプリの価格となる。
ニンテンドー3DSやPSPのゲームソフトは6,000円前後が相場となっている。
その点、iPod touchのゲームは一般的に115円~数百円。高くても千円台である。

もう一つの優位性はソーシャルゲームであろう。
mixi、GREE、モバゲーの会員数2,000万人級のSNSがiPhoneやiPod touchでも対応してきている。
これらはアイテム購入等で課金は発生する場合があるが、基本的には無料で遊べる。しかも友達と助け合い等で盛り上がりながらゲームを楽しめるしかけが盛り込まれている。
暇な時に5分~10分程度ゲームができる仕掛けもあり、従来のゲームのようにべったりとゲームに集中して楽しむやりかたとは違ってきている。
しかも操作は簡単。基本的にはタッチするだけで進めることができるゲームが多い。(この操作性や仕掛けから、ゲームのようなゲームという人も多いが。)
このようにちょっとしたすき間時間に楽しむ場合は良いかもしれない。

そして、ニンテンドー3DS。
いまいち3Dの良さが分かっていない私には、今回の任天堂の戦略には疑問を感じている。
3Dは2D以上に目を酷使する。そう思っていたら、やはり任天堂のサイトに以下の表記が。
「6歳以下のお子様は、長時間3D映像を見続けると目の成長に悪い影響を与える可能性がありますので、2D表示に切り替えてご使用ください。」

今後どうなるだろう?
3社とも共存するのか。それとも1社抜き出るのか。

そこで、やはりゲームソフトが重要になってくる。
楽しいゲームソフトを作り出せるかがカギになるだろう。しかもワクワクするハードのインターフェースをどう活用するか。制作者の腕にかかっている。

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