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ライフワークとしての学びを考えます。

人はミラーニューロンというコミュニケーションの可能性を持っている

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外国人の先生にレッスンをお願いしたとき、または指揮者などに共通して感じることがあります。

フランス人であったり、ドイツ人であったり、イタリア人であったり、ロシア人であったりと、言語がなかなか通じないのに、音楽の進化が加速化する瞬間があるのです。

これは言葉を超えた何か、共通する感覚を皮膚感覚で共同化した瞬間であったような気がしています。

ふれあうと黙っていてもお互いがわかり合えるということがあります。
同じ音楽を感じることで、まったくの他人でも、言葉がなくとも共鳴することがありますが、それと似たような要素があるのではないでしょうか。

長年そのようなことに不思議さを感じていましたら、野中郁次郎先生が、「ミラーニューロン」という神経細胞について語っておられて、なるほどと思いました。


「一橋大学名誉教授 野中郁次郎氏 −今の時代に求められるリーダーとは(対談)」より、野中先生の言葉を引用いたします。

    ・・・・(以下引用)・・・・

「ミラーニューロン」という神経細胞が発見されたのですが、これはとにかく一切の言語や分析が排除された状態でも、相手が動いたらまったく同じ反応を示すものです。ですから身体で共振・共感・共鳴すると自分の行動を通じて相手の意図が読める。これは非常に画期的な発見で、今日の話で言えば「共同化」の部分にあたります。共同化というのは言語や相手の対象化によってなされる分析ではなく、とにかく身体が共振・共感・共鳴することで相手の意図が分かることで、そこから気づきが生まれるのです。ですから、ボディとマインドを分けることはできません。

    ・・・・(以上引用)・・・・

よく日本では「阿吽の呼吸」と言われます。
ミラーニューロンのおかげで、どんな人でも素晴らしいコミュニケーションの可能性を持っているのですね。
それは、言語や分析が排除された状態で魂の共鳴が発動するということです。

今、人と人が孤独になり、職場でも良いチームが出来にくい状態になっていると聞きます。

しかし、人は大いなる可能性を秘めていたのだということが分かりました。

一人一人の力は小さくとも、チームが共通する素晴らしいものを目指して進化していけるようになれば、お互いが幸せになり、自己実現できるようになります。
これからも、チームを作るためのお手伝い、支援をしていければと思っています。

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