スピーチでも歌でも声のよい人は横隔膜が使えている 誰でも横隔膜が使えてビブラートがかけられる「ブルブルトレーニング」
様々な歌手のモノマネでブレイク中の荒牧陽子さん。
各歌手にあわせた個性的な節回しやクセどころか、声質までそっくりに似せてしまう発声技術は素晴らしいと思いました。
今回の記事は、荒牧さんの細かな発声技術についての内容ではありません。
荒牧さんは、しっかりと横隔膜を意識して発声しています。
声でも分かりますが、歌っているとき頻繁に横隔膜の位置を手でサポートしています。 横隔膜は、肺の下あたりにあるドーム型をした呼吸をつかさどるインナーマッスル。荒牧さんは肋骨(肺をおおっている骨)の下あたりに手を当てています。
通常、日頃トレーニングしていたとしても、本番で緊張してしまったりすると、つい横隔膜を使わずにノドだけで頑張ってしまう傾向にあります。 これはどんなプロでもそういうことがあるのです。
緊張してアガってしまったとき、放っておくと横隔膜も上がってしまいます。 そうすると、息が流れなくなり、声は細くなって響かなくなります。さらに音程も不安定になるのです。そうすると、ノドで力んで発声してしまい、悪循環に陥ってしまいます。
スピーチでも歌でも、発声しているときは、特に本番では、「横隔膜」が使えているか、最優先で確認してください。 そして、どんなときでも、横隔膜は、いつも「下へ下へ」と使うように意識できるようになると良いのです。 「下へ」意識できない人は、横隔膜ビブラートのトレーニングを増やすと良いと思います。 「横隔膜ビブラート」のトレーニングでしっかり下方向に横隔膜を動かせるように訓練すると、インナーマッスルが開発され、下へ使えるようになっていきます。 「横隔膜のビブラート」をトレーニングする理由の一つはそこにあります。
私も、講演などで、長丁場になると疲れてきて途中で声が上がってきてしまうことがあります。そういうとき、あわてて力んでしまっては声が甲高くなってしまいます。「あ、あがってきている」と思ったら、すぐに荒牧さんのように横隔膜を意識できるようにお腹に手を当てることがよくあります。
発声の基本で「丹田」を意識するように、とも言われます。丹田はおへその下あたりにある場所です。 この方法も正しいです。 でも、おへその下を意識するよりは、まず横隔膜を意識できるようになったほうが、声はしっかりと変わってくれます。
★★ブルブルトレーニング★★
1、背もたれのある椅子にリラックスして腰掛け、肋骨のすぐ下に両手をグーにして当てる。「あ」と言うつもりで口を開ける。最初の数回はリラックスしたほうがかかりやすいからです。
2、息をすう(意外にこれを忘れる方が多いです)
3、「あ~」と発声
4、そのまま一番下の肋骨の下に両手でゆっくりリズミカル「ブルブル」と押す。「あ~あ~あ~あ~・・・」と必ずビブラートがかかります。なれれば、立っても出来ます。繰り返せば手を使わなくても動かすことができるようになります。
ポイント:ビブラートをかけるときは息の量を減らさないように。
それでは、本日は荒牧陽子さんの名人芸を見ていただくことにいたしましょうか。 しっかりと横隔膜を意識なさっているのがよくわかりますよ。
荒牧陽子さんモノマネ動画→リンク
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