目の病気を乗り越え人生に深いまなざし ジョニー・デップの運気
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウ役などを演じるジョニー・デップは、今ハリウッドで最も成功しているといわれている俳優さんです。
公開中の「華麗なるギャツビー」で素晴らしい演技を見せている、レオナルド・ディカプリオと共演した映画があるというので興味を持ちました。地味ですが心に残る映画「ギルバートグレイプ」では、両俳優が深い演技で映画に奥行きを与えていました。
今まで気がつかなかったのですが、ジョニー・デップは生まれながらにして目の病気で、左目がほとんど見えないのだそうです。
右目も近視で、眼鏡をかけないとほとんどのものがぼやけて見え、眼鏡をかけないキャラクターを演じるときは、自分から数センチの範囲しか見えないと言います。
では、演技で見せるあの深いまなざしは、なんだったのだろうかと思います。
ジョニー・デップは幼少の頃、恵まれない厳しい家庭環境で育ち、10代の頃からアルコールやドラッグにそまり、自傷行為を続けたどん底の青年時代を過ごしています。しかし、親友が亡くなったことをきっかけに、立ち直ることを決意しました。
あるとき先輩のニコラス・ケイジに勧められて、演技の道を歩みはじめます。
最初は、ただオーディションに付き添って会場についてきただけなのに、目をとめられてスカウトされました。そこから、ジョニー・デップの華やかなる俳優人生が始まります。
容姿端麗で、演技の訓練をして努力していても報われない人たちはいる。
そして、今成功していたとしても、その前は厳しい人生を送っていた人たちもたくさんいる。
やはり運気という言葉が頭に浮かびます。
人生の運とは何かと考えさせられます。
そんなジョニー・デップは、常に自分を応援してくれた人たちや、社会に対しての感謝を惜しまず、そして家族をとても大切にしているのだそうです。
そして意外なことに、俳優を引退することを毎日考えているのだそうです。
その理由は「自分の人生を生きることに集中したい。しっかり自分の人生を生き抜くことだ。」と語っています。
どん底の人生を経験し、死というものを考え、そこから「今日という一日を生き抜く」という覚悟をつかんだのだと思います。
明日、世界の終わりであっても後悔しない。
そんな生き方をされているということを感じました。
その生き方こそが運気を呼び込むのではないかと感じています。
そして、すべての自然がそうであるように、光輝くように見えても、明るければ明るいほど、その影は濃いのです。 人生の奥深さをあらためて思い知らされます。