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出版は社会に対する「Give back」 #asacafestudy

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2013年1月16日朝カフェ次世代研究会は、 「第38回永井孝尚氏の「ビジネスパーソンの出版戦略」 #asacafestudy」を聞きに行ってまいりました。
 
永井さんにとって出版は「Give back」だと言います。
社会で学んでいただいたことを社会に返していく行為。
自分が成長できたのも、社会から教えていただたおかげ。それを社会の必要としている方々にご恩返ししていくことが「Give back」になるのです。私自身も、振り返れば様々な方のおかげでこうして人生の成長をさせていただいているわけです。

比較の問題ですが、情報発信力において、IT業界は、かなりすすんでおられるように感じています。業界によっては、技術やメソッドを出したがらない傾向にあります。師匠からの口伝えされたもので、文章化することが難しいというのも理由としてはあります。しかし、これは私の考えですが、良いものを自分だけがじっと抱え持っていることは罪だと思います。やはり、文章でも何でも、全力でより多くの方々に伝えなくてはなりません。このブログでも、本来は出さないような情報まで書かせていただいるのはその理由です。

 
最近ビジネスパーソンの出版が増えています。
 
文章力や構成力、表現力はプロの作家にかないませんが、仕事の経験はプロにまさります。その経験を生かして本にしていくことは、社会的に意味があることです。
 
ビジネス書を読む顧客は、ビジネスパーソンです。
そのビジネスパーソンにとって同じような立場で実際の経験に基づいて書いてある本は強い共感を覚えやすいのだと思います。
 
例えば、クラシック音楽について書いてある本でも、プロのライターさんが書いたものと、実際に現場で関わっている人とでは説得力が違います。
 
しかし、もし出版においての「現場原理主義」になってしまったらば、少し問題があると私は感じています。
プロのライターさんや作家さんのすごいところは、経験がなくても膨大な取材や資料の読み込みを通して、現場の人より読者に分かりやすい「商品」を書いてしまうということですね。それがプロというものです。
 
だから、それ以上の価値を読者に届けられるか?と問うならば、一般ビジネスパーソンが出版を行うハードルは低くはないと私は感じています。
 
永井さんも講演の中で、「誰でも出版できるというわけではない。可能性はあるけれども、ハードルは高い」ときちんと言っていました。
 
しかし、「Give back」の考え方ならば、出版という形も有効だと考えます。
さらに大きく考えるならば、出版は社会起業家の一つの形。それは例えば、NPOの活動も一つの「Give back」の形ではないかと思います。
また、会社を経営することも最高の「Give back」です。
 
社会に貢献する、というぶれない気持ちを持ち続けるならば、それは人々に光明を届けるものになっていくのではないでしょうか。
 
永井さんのお話しから、「Give back」は出版だけではないと解釈しました。。
講演であったビジネスパーソンの社会を変える七つの力、1「インテリジェンス力」、2「コミュニティ力」、3「フォーサイト力」、4「ビジョン力」、5「コンセプト力」、6「メッセージ力」、7「ムーブメント力」(田坂広志氏「プロフェッショナル進化論」より)を考えると、これからの時代は、自分らしい形で「Give back」を行っていくことが求められていると私は思います。

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