「ほうほう、そうですか~」と言うだけで周囲が納得する人っているんですよね
言葉というもの凄いものだと思います。
そこに魂がこもれば、その思いに乗って物事が動くことがあるからです。
過去の歴史から、言葉により奇跡を起こすような方もいたことを見ると、言葉の重みというものを思わずにはいられません。
熱い情熱から出た信念を持って語れば、それは説得力を備えます。人の心を動かします。
私は今、ビジネスのためのボイストレーニングを皆さんにお伝えしています。
トレーニングのとき、スピーチにおいて「自分は人に伝えるような立場にないので」とおっしゃる方がよくおられます。
しかし、社会で人のためになるお仕事をしておられるのなら、もし今そうでなくともいずれはその時が来るのではないでしょうか?そうでなくていけません。いや、気がついておられないだけで、今まさにそうであるのかもしれません。
例えば、家庭でお子様を持つ親御さんであるならば、それも日本の未来を担う人材を育てるという立派な社会的貢献です。職場で人の悩みを全力でお聞きすることもあると思います。それもまた深い思いのある行動です。
実際にお話しをうかがうと、お一人お一人が、想像する以上に素晴らしい人生を歩んでこられている。それは伝える価値があり、立場にあるということです。
私は、声を鍛えたいということは、何かしら「人に伝えたい」という強い思いがあるからだと解釈しています。
良い声とは、シンプルでも良い言葉であれば、まっすぐに人の心に届きます。
身に周りにいる「良い声の人」を思い出してみてください。
「この人の言うことだったらと会議で企画がとおる」とか、「トラブルのときこの人をお客さんのところに連れて行くと不思議とおさまる」とか「なぜか困ったとき相談にいく」など思い当たることがあるのではないでしょうか。
シンプルに「ほうほう、そうですか~」と、言っているだけなのに、お客さんが満足してしまうという、凄いトップセールスさんの話しを聞いたことがあり、その声を聞いて妙に納得してしまいました。
良い声の人に聞いてみると(職業柄良い声の人がいると声をかけたくなります・・)ボイストレーニングをしなくとも、スポーツや武道、演劇、または学生時代の生徒会で鍛えられたという方が多く、何もしていないということはほとんどありませんでした。要するに、何もしていないとやはり声はよくなりません。
もしこれが 「声だけ良い人」であっても、これは基本の時点でとても得をしている と私は思います。
そして、そこに火の玉のような熱い信念が組み合わさったときにそれは「最強になります」 。
よく思い出すのは、あのヒトラーさえもゆるぎない信念を持って話し、国民に選ばれた存在であったということです。
しかし一方で、もう一人の自分はその行いを許していたのだろうかと想像します。自ら短い生涯を閉じたのではないかと伝えられている人生から、そう思わずにはいられません。
私は、良い声の力が最高に発揮されるには、その人の価値感による 「人の役に立つ」という信念 と、そしてもう一つは 「自分の良心」から出たことば であるということが必要だと思っています。
それが語る人にも、そして、受けるほうにも、大きな影響を及ぼすと思います。
最近、大地が揺れています。
日本の国の未来も揺れています。
善いことば、自分のことばで語るリーダーが出てほしい。
最善をつくして静観したいと思います。