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女性指揮者に求められるコントロールとは

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今、世界では女性の指揮者が活躍し始めています。
 
女性の指揮者は男性に比べてまだまだ少ないのが現状です。
その理由はさまざまですが、
 
・もともと男性の仕事というイメージなので女性の志望者が少ない
・超名門オーケストラでも、伝統を重んじて最近まで女性を入団させなかったりするところがあるくらいで、基本的に男社会
・統率力や名声の象徴でもある、指揮者に対する固定観念がまだ残っていて、その壁を突き破るような強い説得力のあるモデルケースが登場していない
・能力はあっても、体力的にもたないということ言われて採用が難しい
・男性と女性では、脳の発達しているところが違い、男性のほうが空間能力や構造的な思考能力が発達していると言われている。
 
・・・などがあると言われています。
 
クラッシックの音楽界は独特の伝統的な考え方があり、そこが一番のネックのようですね。そのため、女性指揮者ではオーケストラがなかなか指示に従わないのです。
 
しかし、日本人女性指揮者、三橋敬子さんが2011年7月26日の日経の記事でお話ししていたことが印象に残っています。
 
「体力よりもむしろ、感情をコントロールする力で男性との差を感じることがある。以前はつい、感情や思い込みを先行させてしまうと感じるときがあったが、それではオケ(オーケストラ)に何も伝わらない。演奏中のトラブルにも対応できない。」
 
音楽は感情のものでもあります。
しかし、そこで感情に巻き込まれてはいけないのが指揮者。
 
「だから女はダメなんだよ・・・」
「好き嫌いで判断するんだよね・・・」
そんな声をよく聞くことがあり、自分のこともついつい振り返ってしまう瞬間です。
 
 
 
私は、指揮者に必要な能力とは、コミュニケーション能力なのだと思っています。
 
音楽を実現するために、「伝える」、「引き出す」。
そして最後は、オーケストラに「そうだ、まさにこういう音楽がやりたかったんだ!」と思わせ、彼らが目の色を変えて音楽をする。
 
そのためには、自分の感情優先に集団を引き回してはだめで、「この組織にとって目標を達成(良い音楽を)するためにはどうすべきか」を基準に判断しなくてはいけないのだと思います。

アーノンクール夫人で指揮者のアリス・アーノンクールは「この数十年オーケストラに指揮者にも女性が増えた。それがクラッシック音楽変えていないはずがない」と言います。
 
そんな女性指揮者が増えてくれば、さらにクラッシックも変わってくるのではないでしょうか。

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