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ライフワークとしての音楽を考えていきます

「こんなに素晴らしいのになぜウケない?なぜ伝わらない?」 陥りやすいワナ

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「こんな当たり前なこと”いまさら”よね?」
 
そう思っても、それが意外にウケてしまったすることがあります。
 
例えば、合唱だと「ハモる」(声を合わせてハーモニーする)ことは普通のことですが、全く初めての人にとっては、自分の声が他人の声と合わさって何倍にも豊かに広がっていくことは新鮮な驚きのようです。
最初は戸惑っていても、声を合わせているうちに、「もっとハモるとどうなるの?」「自分のハモりをクラッシックホールで聴いてみたい」・・・と興味を持ち始めます。
 
私が行っている初心者向け「一時間でハモろう合唱プレゼン」をする前に、同じ業界の人に相談をしたら「こんなこと小学校でもやったことあるだろうし、面白くないんじゃない?」「なに?初心者が1時間でハモる?!そんなの無理!気でも狂ったの?」と言われました。
しかし、やってみたら1時間どころか40分もあれば、声も分けて、1曲は聴けるほどにハモれるんですね。初心者の方々でも皆さんが想像しているよりずっと音感がいいのです。
 
長い間専門の勉強をしてきた私たちが、「当たり前」と感じているようなことが、実は「ビギナーにとっては面白い」ということに、私たちは気がついていないのです。
 
「こんなのでいいの?」と思ってしまうのです。
 
専門家は、つい初めての人に専門用語連発してしまったり、専門分野のことをどんどん教えようとして、ドツボにはまってしまう。
また逆に、「こんなことは当たり前すぎて、言う必要がない」と思ってしまって、肝心なことを省略してしまったりします。
 
そして最後は、「素晴らしい内容なのに、なぜか伝わらない?」と悩んでしまうのです。これは、「当たり前」と思っていることをちゃんとお話しないことが原因なのではないかと思います。
もう少し目線を落として話すことが必要なのですね。
長い年月を勉強に費やしていればいる人ほど、意識してその目線の下げ方を低くしなければならないと思います。
 
ブログでも気がつくことがあります。
皆さんが喜んでくださるのは、意外と「あれ?こんなことでいいの?」ということが多いのですよね。
こちらが当たり前と思っていることが、相手にとっては面白かったり必要な情報であることがあります。
そうかと思うと、面白いだろうと思っていることが、相手に伝わらなかったりするのです。

 
伝える相手の目線になること。
これからの専門家に必要なことなのかもしれません。

Comment(1)

コメント

アロン

伝えられないということは、まだまだ未熟だということです。本当に熟知し究めているのなら平易な言葉で分かり易く説明できるものです。自称専門家なんてアマチュア以下ですね。

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