チョン・ミュンフンとソウル・フィル 歴史的演奏会
5月、ソウル・フィルハーモニー管弦楽団とともに、チョン・ミョンフンが日本公演を行います。
チョン・ミョンフンは1953年ソウル生まれの指揮者。
素晴らしい指揮者だと思います。
4月19日の日経新聞に来日の記事が掲載されていましたので、ご紹介します。
・・・・・(以下引用)・・・・・
「数年前まではソウル・フィルは日本で演奏できる水準ではなかった」
2006年から同楽団の音楽監督を務めるチョン・ミュンフンは話す。
(中略)
ミョンフンが音楽監督について以来、フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団から何名かの奏者を招き、アンサンブルを鍛えなおした。
(中略)
1990年代以降、奨学金などの若手音楽家に対する支援が充実し、実力のある者は年齢を問わず入学、進学できる芸術学校が誕生した。今実績を上げる若手の多くがこのエリート教育を経ている。彼らは韓国と西洋の文化を両方消化しつつ独自の音楽を追及する新世代だ。
・・・・・(以上引用)・・・・・
ミョンフンも姉でもある天才ヴァイオリニスト、チョン・キョンファも幼い頃から欧米での音楽教育を受けてきた世代です。
しかし、そこにはパイオニアとしての大きな苦労が伴いました。
「世界の舞台で活躍する夢を育てている私たちの後進たちには、もっと楽な方法でその道の手助けをしてやらねばならない・・・というのが私たちみんなの義務だと思います」」
「わが国がこれまでに輩出した錚々たるソロの演奏家たち、指揮者たちを軸に世界に出ても恥ずかしくない素晴らしいオーケストラを組織すること、まさに今こそ、その使命のもとにみんなが力強く走りださねばならないときではないか」
と、母親であるイ・ウォンスクさんの著書「世界がお前たちの舞台だ」に書かれています。
ウォンスクさんは、そのため1990年音楽財団を設立しました。
約10年。今その成果が現実となっているのですね。
5月10日サントリー・ホール。
歴史的な演奏会になると思います。