厳しい状況のときにこそ人間は無限の感性を開こうとしている
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群馬交響楽団。
終戦直後から苦労してコンサートを開催し、今や日本の地方交響楽団の草分け的存在となっています。
NHKプロジェクトXでも団の草創期が紹介されていたので、覚えている方も多いのではないでしょうか。
復興の時期、国全体がボロボロで食べるものや住まいも十分ではなく、国民は音楽どころではなかったと思います。
そんなときに、音楽で人々を勇気づけ、感動を与えてくれました。
群馬の地方交響楽団が立派に成長していくまでの姿を描いた「ここに泉あり」という映画は、この群馬交響楽団がモデルです。
さらに指揮者の大野和士さんのお話を紹介します。
大野さんは、1991年ごろ内戦真っ最中のクロアチアにて、ザグレブフィルの音楽監督を務めました。
敵の狙撃兵がいて夜間の外出は危険。繰り返される空襲で、防空壕に避難する毎日。
しかし、演奏会はいつも超満員だったと言います。
そして聴衆は、演奏会に熱狂したあと、真っ暗な街をひそやかに帰っていくのです。
『人間は生命を脅かされているときにこそ。無限の感性を開こうと音楽を求めているのだと感じたのです』
と大野さんはおっしゃっています。
合唱団、コール・リバティスト12日の練習は、前日の地震のため中止となりました。
団員さんからは
「練習が中止になって、自分にとって合唱が大事だということがよくわかった。」
「こんなときだからこそみんなであつまって歌いましょう」
というメールをもらっています。
世の中が未だ混乱の中にあります。
こういうときにこそ、心を表現し、自分自身を癒すための音楽が必要なのです。
私ができることは何か。
復興の兆しとともに、見えてくるものがありました。
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