変われるならば深く変わりたい
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指揮者の小澤征爾さんが、8月1日「若い人のための室内楽勉強会」にてリハーサルを行い元気な姿を見せてくださいました。
1月7日病気の治療に専念すると記者会見してから7ヶ月後の復帰です。
当日行われた記者会見にて、小澤さんはこうおっしゃっていました。
「第二の人生の第1日目です。
音楽家になってよかった。
病気を克服したことで自分の音楽により良い変化があればうれしい。
変われるならば深く変わりたい。」
現在74歳、9月1日には75歳にもなろうという、誰もが認める世界の巨匠です。
その小澤さんが、初心に帰り、さらに深く変わりたいと語ります。
17歳~26歳という孫のようなの若い芸術家たちを奮い立たせ、自らも音楽に没頭なさっている。
師匠である亡き斎藤秀雄氏直伝の曲を、渾身の力で若い世代に伝えようとしている。
音楽を知り尽くした巨匠が余裕をもって音楽を楽しむ、などという表現はどこにも見当たらないほどの真剣勝負。
我々からみると、何十年ものキャリアを考えればたった7ヶ月のブランク。
しかしその7ヶ月の間、死と見つめあった時間は想像を超える時間であったのではないでしょうか。
今、小澤さんは、音楽家としてまた新たな境地に立たれたのだと思います。
そして、小澤さんの姿を見て、音楽は技術だけではない、生き方までも求められる果てしない奥深さに、あらためて気がつかされました。
今後、さらに素晴らしい演奏で私たちに感動を与え続けてもらいたいと願っています。
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