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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

電子書籍、出版社なしでも、編集者はいます

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 個人的にはこのニュース、けっこう衝撃的でした。

 もちろん、こんな世界がくるというのは予測していたことではあるけれど、実際に目の当たりすると、やっぱり衝撃的なことだなぁと思えてくる。iPadが出た際には京極夏彦氏の「死ねばいいのに」がすぐに出て、iBookの日本語対応が遅れても、ある種ゲリラ的にどんどん電子書籍は出てくるのだなぁと感じていた。しかしながらしねばいいのにの取り組みは、大手出版社がきっちりと絡んでいたこと。既存の出版社ビジネスの1つの形に過ぎないかなぁと思っていた。

 ここのところ、いろいろと電子書籍については情報を追いかけているけれど、出版社ごとにかなり温度差があるなぁというのが感じるところ。まあ、同じ出版社の中でも、人によってかなり電子書籍に対する温度差はあるわけだ。そんな状況下で、今回の取り組みだ。作家自らが電子書籍のビジネスを立ち上げてしまったわけだ。出版社は介在していない。価格もかなり手頃な設定なので、さっそく購入。もちろん、名前も実績もある著者が揃っているので、デザインや操作は凝った作りにはなっていないものの読みやすいデザインであり、もちろん内容もそれなりなものに仕上がっている。これを見た各出版社の方々は、ちょっと慌てているのではないだろうか。

 上記とは別の報道を見ると、この出来で著者以外にはスタッフがほんの3名ほどで運営しているとのこと。さらに驚いたのが、5000部売れれば著者、スタッフに相応の報酬が払えるとのことだ。これ、5000は軽く超えていくのでは。いまのところ、実験的な取り組みなようだけれど、個人的にはこのようにきちんとした作家さんが参加するのなら、ビジネスとしてうまくいくんじゃないかと思うのだった。

 さて、出版社は抜いているわけだけれど、ちゃんと編集者はいる。上記のITmediaの記事によれば、

「生協の白石さん」の編集を手掛けた堀田純司さんが編集を担当。デザインはナカノケンさんが担当した。

とのことで、それなりに強力なスタッフを要している。いい電子書籍を作るとなれば、やっぱり編集やデザインにはそれなりのリソースの投入が必要ということだろう。

 そんなこんなで、自分でも早くこの電子書籍の世界で、なんとかビジネスを立ち上げたいなと現在画策中。随分前からいろいろ話だけはしてきたのだけれど、iPadが出て、いくつかの電子書籍を流通させるためのプラットホームが具現化したところでやっと、中身が少し見えつつある。これに関しては、近々にプレスリリースなりして発表し、時代の波に乗り遅れないようにしたいなぁと思っているところだ。

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