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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

フワッとしたものからより具体的なニーズに

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 「フワッとしたものから、より具体的なニーズに変わってきている」と、EMCジャパンの常務執行役員であるロバート・スティーブンソン氏は、流ちょうな日本語で語った。

 EMCがEMC Documentumの最新バージョン6.5を発表した。Web2.0の操作性を取り入れた企業向けの統合的なコンテンツ管理プラットホームだとのこと。

 詳細は、上記のITmediaの記事を参照して欲しい。個人的になるほどなぁと感じたのが、冒頭のフワッとから具体的というところ。これはドキュメント管理やコンテンツ管理の目的が、ここ最近より具体的な課題解決のために導入されるようになっているということだ。

 以前は、混沌とした多くのドキュメントを整理したいとか、使いやすいように蓄積したいといった理由からコンテンツ管理ツールは導入されたが、コンプライアンス強化で統制文書管理を行わなければならない、業務フローのなかで申請書や契約書などを適切に管理したい、Webでの情報発信をいち早く行いブランディングを統一するためにデジタルコンテンツを適切に管理したい、社内はもちろん社外のパートナーともコラボレーションして作業したい、そのときにたんにドキュメントを共有できるだけでなくセキュリティをきちんと確保したい。こういった具体的な目的が、どんどんでてきているというのだ。

 よさそうなソフトがあるからそれを入れてみてどう活用しようかではなく、業務上の課題をまず掲げそれをツールでうまく解決したい。当たり前のことだけれど、ツールがいいものであればあるほどなんとなく、「フワッ」と入れちゃってあとから具体的な活用方法を考えるといったことも、これまではあったのではないだろうか。より具体的な課題を掲げ、それをいかにして(どんな方法で)解決するかを考えることこそが重要だよねと、改めて思った発表だった。

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