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VMotionはシステム開発に何をもたらすか?

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OSやそこで動くプロセスを停止せず別の(近くの)ハードウェアへ移動する。ある程度の実用に耐えうるレベルで。ホットマイグレーションと呼ばれる機能が現実味を帯びてきつつある。VMotionはVMWare Infrastructureが提供するホットマイグレーション機能の名称。

種々の締切りがあったり会議があったりしてなかなか触れられなかったが、職場のHPブレードサーバ + VMWare Infrastructure(VMotion)を実際に使える時間が連休中にとれ、性能評価まではできていないが一通りの操作を試してみることができた。このエントリはそのときの感想をまとめたものだ。

ホットマイグレーションそのものの話はまた今度書くことにしたいと思うが、その特徴は(性能は一時的に下がるものの)短時間、無停止で仮想計算機を異なる物理的なハードウェアに移動できることにある。これまでハードウェア増強、ハードウェア交換、ファームウェアのアップデートの際には、OS上で動くプログラムやOSをいったんシャットダウンし、作業後、再びブートする必要があったが、その必要がなくなるケースが増える。また、ハードウェアリソースの追加に関しては非常に柔軟な対応ができるようになりそうだ。

前置きが長くなったが、ホットマイグレーションでシステム開発はどのように変わるか?開発の様々なフェーズで今までできなかったことができるようになると思う。

  • 運用時の計算機リソースの追加や変更が柔軟になるため、要求仕様策定、設計フェーズでの性能要求が決まらず先に進まないということがある程度減る。(きちんとサイジングできることが最善であることは言うまでもないが、システム設計等の「調整中」「評価待ち」があまりに多くなるよりはマシだと思う)
  • 急激な性能低下等、緊急の計算機リソース追加がサービスを提供しながらも短時間で実施できる場合がある。
  • 複数のステージング環境を持つようなテスト環境構築の工数削減
  • リソース増強時の移行手順の策定、レビュー、テストの実施を省ける。

また、ホットマイグレーションの機能ではないが、システムテストでの性能問題等、開発物と他システムとの不整合や長期間のストレステストで顕在化するような問題の再現がラクになるだろう。

VMotionでは、移動の時間設定(事前予約のような)ができるのでひょっとすると24時間365日稼動してないといけないシステムの運用時の計画保守作業(深夜、早朝、休日作業(利用者が少ない時間帯)がかなり減りそうに思えた。これはソフトウェアのアップデートを含まなければ成立するのだが、現実には計画保守時にソフトウェアのアップデートも実施するケースが多く、必ずしも激減というわけではなさそうだ。

ソフトウェアアップデートも同様にできるようにするためには、リクエストの中をある程度モニタするような負荷分散装置との連携が必要になるように思う。

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