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「恋するフォーチュンクッキー」を進化させた、「ISETAN-TAN-TAN」で考える、企業における広報活動と広告活動

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あのAKB48「恋するフォーチュンクッキー」は、実に色々な企業が挑戦して広がっています。私が永年お世話になった日本IBMもチャレンジしています。

一方で、新しい試みもあります。

この動画では、矢野顕子さん作詞作曲のオリジナル曲「ISETAN-TAN-TAN」で、世界中の伊勢丹の従業員の皆さんが踊っています。




オリジナル曲+オリジナル振り付けで行うあたり、さすが伊勢丹です。

このように、企業で働く人たち一人一人が見えるコミュニケーションって、どんな会社かがよくわかりますし、身近に感じられていいですね。

オリジナル曲やオリジナル振り付けで行うのはお金がとてもかかりますし、社員の皆様も準備が大変かと思いますが、考えてみると、従来型の宣伝や広告もかなりお金がかかります。

費用対効果を考えた場合、こんなアプローチも親近感が沸きますし、現時点では新鮮ですし、より効果が高いかもしれません。

今後企業がこのようにメッセージを出すケースが、増えてくるように思います。

 

これまで広報活動では、企業がメディアに対してメッセージを出し、メディアがそれを解釈・加工して、社会や個人にメッセージを出していました。

一方で広告・宣伝活動では、企業がメッセージを作り、それをそのままマスメディア経由で個人に届けていました。

ソーシャルメディアの時代になり、企業がメディア企業を介さずに直接顧客にメッセージを届けられるようになりました。

現代において、広報と広告・宣伝の境界は次第に薄れつつあることを、「恋するフォーチュンクッキー」や「ISETAN-TAN-TAN」はわかりやすく見せてくれています。

 

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