デジタルドキュメントサービス研究会(D.D.S.S.)様で講演いたしました
昨日2014/3/14(金)夕方、大阪・弁天町で行われたデジタルドキュメントサービス研究会(D.D.S.S.)様の第17回通常総会の特別講演で、
顧客中心主義の戦略思考
- 現状維持は破滅。新たな顧客と市場を創り出せ! -
と題して、講演致しました。
デジタル・ドキュメント・サービス研究会(D.D.S.S.)様は、印刷・複写・製版・DTPなどの情報サービス関連業界におられる経営者の皆様が、業界の発展に寄与する為に1997年に設立した任意団体です。
会員企業は45社。毎年活動を積み重ねて、今回の総会が17回目。
富士ゼロックス様が事務局として運営に参画、活動の支援を行っておられます。
講演に先立って行われた総会にも同席をさせていただきました。年間を通じて密度の濃い勉強会を多数実施され、スキル育成を通じて高付加価値化、現状打破にチャレンジしておられます。
業界団体として、このように20年近く中身が濃い活動を継続できるのも、日々のご努力の賜物だと思います。素晴らしいことですね。
20年近くD.D.S.S.様を事務局として支えてこられた富士ゼロックス様からも、役員の皆様が多数参加されました。全社でバックアップしておられます。
実は私は、昨年の第16回D.D.S.S.様総会で講演のご依頼をいただいていたのですが、当時は日本IBMに勤務しており、平日の講演だったこともあって、承れませんでした。今年、再度お声がけをいただき、講演の機会をいただきました。大変有り難いことです。
講演は1時間45分。内容は下記の通りでした。
(1)顧客中心主義の戦略思考
・なぜ、あなたは買ったのか?
・なぜ、顧客は買うのか?
・企業がいいと思っていても、ほとんど伝わっていないのが現状。
・目の前にいるお客様の言いなりになった末路
・お客様は、自分の問題を知らない
・価格勝負は怖い
①2位以下は負ける
②最安値目当ての顧客が集まる
③よき顧客は去っていく
→価格勝負は、筋肉増強剤
・際限なき価格勝負の日々→ 本当に正しい苦労か?
・ダイエットのリバウンド
・「価格を下げる=食事を減らす」だけが解決策か?
・顧客絶対主義と顧客中心主義の違い
・強く具体的で明確な「お客様が買う理由」を作ることが大切
・それは誰も教えてくれない。自分自身で徹底的に考え抜き答えを出す
(2)現状維持は破滅
・パンフレット印刷、競合は、実はLancers? (低価格・短納期・高品質)
・3年前のクラウドソーシング原体験:価格1/20の衝撃
・真空管ラジオと、トランジスタラジオ
・新たな顧客を創造し、覇権を握ったトランジスタラジオ
・既存の顧客だけに向き合い、衰退した、真空管ラジオ
・イノベーションのジレンマ 過剰性能→価格暴落
・UCC缶コーヒーも「どこでも飲める」顧客を創造した
・イノベーションは常に繰り返され、覇者は入れ替わる
・ジレンマ状態は「茹でガエル」。実はとても心地よい
・しかし、市場が崩壊中。数年で消え去ることもある
・常識を見直そう
- まずは「ヒト、モノ、カネ」
- ものづくり。個別にきめ細かくカスタマイズ
- 違法コピーと闘い、著作権で稼ぐ
・「現状維持は破滅」(三井物産 飯島彰己社長 2012年年頭の辞)
・「新たなニーズ、未充足のニーズが私たちの現場にはまだまだあるはず」
・当たり前と思っていることに、疑問を持とう
・解決できていないお客様の課題は、何か?
・「今よりも10倍挑戦して、5倍失敗して、2倍成功する」
・失敗は、成功の母。奨励すべし。(ただし、学ぶこと)
今回は60名のご参加でした。半分以上は、印刷・複写・製版・DTPなどの会社を経営なさっている経営者の方々。まさに市場全体が大きく激変している大海原のまっただ中で、会社の舵取りを任されている皆様です。
講演は一方的に話しているように見えますが、実は会場におられる皆様の真剣なお気持ちも、話す側にはリアルに伝わって来ます。
講演の場を通じて、私自身、大変勉強になりました。
このような機会をいただいた富士ゼロックス様、デジタル・ドキュメント・サービス研究会(D.D.S.S.)様に感謝申し上げます。