「ジェフ・ベゾス 果てなき野望-アマゾンを創った無敵の奇才経営者」を読んで、事例を学ぶ心得について改めて考えた
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「ジェフ・ベゾス 果てなき野望-アマゾンを創った無敵の奇才経営者」を読んでいます。
500ページを超える大著ですが、iPad miniのKindleで読んでいるので、持ち歩きは楽ですね。
アマゾンの成功について、アマゾンの関係者に徹底的に取材して書かれた本は、恐らく本書が初めてではないでしょうか?その意味でも本書は大いに価値があると思います。
一方で本書のAmazonの書評にも書いておられる方も多いのですが、ジョブスの本のようにドラマティックな展開は比較的少なく、やや単調でもあります。
逆にこの単調なこと(と言っても、その一つ一つも凄いばかりなのですが)を、着実に実行し、数多くのイノベーションを積み重ねてきたところに、未来を見据えているビジョナリーとしてのペゾスの非凡さがあるように思います。
一方で、アマゾンは多くのリスクにも直面してきました。アマゾンが成功してきたのは、ペゾスの凄さに加えて、特に初期の頃に幸運が味方した面も大きいのかもしれません。
「ベストプラクティス」として成功事例を学ぶ際の危険は、ここにあるのではないかと思います。成功事例の結果だけを見て、その成功をなぞろうとするのです。
「風がない日は、凧は上がらない」という言葉もあります。多くの成功事例は、絶妙なタイミングにも恵まれているのです。加えて運も味方している部分も大きいのでしょう。
私たちが事例で学ぶべきは、考え方や判断の基準、リスクへの処し方、リーダーとしての態度、成功までの失敗の過程、等ではないか、と改めて思いながら、読み進めています。
とは言え、まだ本書は半分まで読み進めたところ。後半も楽しみです。
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