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「コーヒー豆」は、実は豆じゃありません

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...というと、意外に思われる方は多いのではないでしょうか?

コーヒーはマメ科の植物ではありません。

コーヒーノキというアカネ科の果物の実が、コーヒーのおおもとです。

この赤く完熟したサクランボウのような実(コーヒーチェリー)の種が、コーヒーの生豆です。「コーヒー豆」と言いますが、実は種なのですね。

 

コーヒーチェリーから種を取り出して乾燥させ、焙煎し、粉砕して、湯を注ぐと、1杯のコーヒーが出来上がります。

一言で書いてしまいましたが、この作業はすごく人手がかかっています。

 

まずコーヒーノキからコーヒーチェリーという実を取る作業。機械を使ってガーッとやってしまう方法もあるそうですが、コーヒーノキが傷んでしまいます。完熟豆を見極めるスキルを持った人たちが、人手をかけて摘んでいく方法が理想です。

さらにその果実から果肉を除去し、さらに内皮の粘質を除去して、水洗いし、天日で乾燥させ、豆を選別するのもとても手間をかけて作業しています。これでいわゆる「生豆」が出来ます。

さらにその生豆を、ブラジル、タンザニア、ジャマイカといった生産国から消費国へ輸入します。

しかし生豆は味も香りもほとんどありませんし、このままでは飲むことはできません。そこで、輸入した生豆を焙煎します。「ロースト」とも呼ばれます。熱い温度で加熱して、水分を飛ばして成分を化学変化させます。焙煎によりコーヒー豆は揮発性の素晴らしい香りを放つようになり、苦味、酸味、甘味等、コーヒー独特の風味も生まれます。UCC上島珈琲、AGF、キーコーヒーなどが焙煎業大手ですが、最近は自家焙煎のカフェも増えてきています。

焙煎した生豆をコーヒーミルで挽いて、ドリッパーなどで淹れるわけですね。

 

このようにコーヒーは実に手間がかかる飲料ですが、このステップ一つ一つの違いで、味わいが大きく変わってきます。

また最近は、新しいコーヒーのカルチャーとして「サードウェイブコーヒー」の波が起こっています。ちゃんとした定義はまだないようですが、産地や農園単位でコーヒー豆を厳選して焙煎し、豆に合わせた挽き方、抽出をして、一杯を楽しもう、というものです。

最近は、おしゃれで美味しい個人経営のカフェも、増えてきました。世の中も、「カフェはおしゃれだ」という風潮になってきています。

世の中に、もっと美味しいコーヒーと、居心地のよいカフェが増えるといいな、と思います。

 

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