「クールジャパン」と言われている現代からは隔世の感がありますが、昔、日本は嫌われていました
ほんの一昔前は、海外からの日本の印象は、あまりよいとは言えませんでした。
例えば30年前、私が大学4年生だった頃のこと。
当時、大学卒業の最後の春休みに海外旅行をするのが流行り始めでした。私も、今は銀行員になった友人達と3名で、3週間かけてヨーロッパを旅行しました。
そこで感じたのは、反日感情がとても強かったこと。
例えばヨーロッパのある街角にいると、子ども達が一斉にこちらに駆け寄ってきて、足下に唾を吐きかけて一斉に逃げていくこともあったりして、ちょっと悲しい気持ちになりました。
また25年前に仕事でアジアに出張した際、仕事を終えて現地の同僚と一緒に食事をしていると、第二次世界大戦の日本軍の話が出て「家族を殺された」と言う話が出たり、「そもそも日本人はけしからん」と言われたこともありました。
恥ずかしいことですが、日本から東南アジアへの売春ツアーも、割とおおらかに行われていた時代です。
当時は若いながらも、「自分の仕事を通じて、世界の人達が少しでも日本のことが好きになってくれるといいなぁ」と真剣に考えていました。
一方で当時でも、香港でお世話になった中国人の友人が車の中で日本の歌謡曲をいつも聴いていたり、「日本のゴジラはスゴイ」と熱弁をふるう同僚がいたりしました。
最近、海外からの日本の印象はだいぶよくなりました。
「クールジャパン」「おもてなし」と言う言葉を聞くと、隔世の感があります。
色々な方面の方々によるご努力のたまものでしょう。
また、東日本大震災に際しての日本の冷静な対応も、それを後押ししているのではないでしょうか?
ちょうど多くの日本企業が、さらなるグローバル化を進めようとしているタイミングです。
日本にとって、追い風が吹いているのではないか、と思います。