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2012/10/10開催、第35回朝カフェは、日本国を代表して各国大使を歴任された坂本重太郎様の「外交官から見た、昭和という時代」。全く未知のとても深いお話しでした #asacafestudy

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昨日2012/10/10の朝カフェは、日本国を代表して各国大使を歴任された坂本重太郎様の「外交官から見た、昭和という時代」というお話しでした。

最初に坂本様は、「世界に共通する常識はない、というのを痛感した」とおっしゃいます。

「え?グローバルコミュニケーションっていうのがあるんじゃないの?」

と思われるかもしれませんね。

しかし考えてみれば、グローバルコミュニケーションと言われているモノの多くは欧米型コミュニケーションを指しています。(実は私もついそう思いがちです)

1950年代から1980年代まで外務省に勤務され、駐パラグアイ大使・駐ベネズエラ大使・駐スペイン大使を務められ、さらに外務省報道課・大臣官房総務課長・中南米局長などの要職も務められた坂本様は、まさに日本国を代表して国際舞台で活躍された方です。

坂本様は、「常識も東西南北」と前置きして、様々な例を挙げてご説明されました。

たとえば、

欧州では、勤勉は美徳ではない。
米国では、違うことはいいことだ。
中国では、原則は変わる。
中近東では、無宗教は罪悪だ。
韓国では、丁寧は最良ならず。
東南アジアでは、うやむやは武器。

また、欧米ではほとんど謝りません。

たとえば自分の机からコップが落ちて割れた場合も、

日本人ならば、「あ、ごめんなさい。弁償します」となりますが、
スペイン人ならば、「あ、おっこっちゃった」
フランス人ならば、「日本製だから割れた」
ドイツならば、「引力がある証拠」

私も経験があります。

20代中頃で米国に出張した際、レンタカーのスモールライトを一晩付けっぱなしにしてバッテリーがあがり、エンジンがかからなくなりました。私は「ライトを付けっぱなしにした自分のミスだ」と思ったのですが、米国の同僚はほぼ全員「はぁ?一晩スモールライトを付けっぱなしにしただけでバッテリーが上がる?不良品だ。交渉すべきだ」

自分の非を絶対に認めようとしない文化を痛感しました。

 

また、中近東では喜捨という考え方があります。「豊かな人は貧しい人に恵まなければならない」ということです。だからカメラが放置してあると、「喜捨してくれた」と思って持って行ってしまいます。日本人の観点からするととんでもないことですが、これは「いい、悪い」の問題ではなく、価値観の問題になります。

 

麻薬についても国によって違います。世界の中でも麻薬に最も厳しいのはシンガポールやマレーシア。ヘロイン15g持ち込むと死刑です。既に何百人も死刑にされています。

一方で米国では麻薬に対してそれほど厳しくありません。大統領選挙でも、ゴアとブッシュはお互いに「あいつは若い頃ヘロインをやっていた」「あいつは大麻をやっていた」と言い合いお互いにそれを認めて、なおかつ大統領になってしまう国です。メキシコは少量の大麻を合法化しています。

これも、麻薬に厳しい国からするととんでもない話ですよね。

 

なんでこんなに違うのかというと、文化・文明の差です。東洋文明では「以心伝心」「沈黙は金」で、相手の立場を思いやります。欧米では全く逆で徹底的に議論します。

 

これらの話しだけでも十分に勉強になるのですが、お話しはさらに、諸国との外交の裏話(たとえばベトナム戦争当時の話や、日中国交正常化の頃の話)や大国のエゴの話、天皇家との親交の話、田中角栄さんや大平さん、竹下さんといった歴代総理の話など、ここに書ききれない話が沢山ありました。

 

夢中で引き込まれた1時間あまりの時間。時間が許せば2時間でも3時間でも聞いてみたいお話しでした。

アンケートでも、「第二回目、第三回目も聞きたいです」という意見を複数いただきました。

いやぁ、まさに「朝カフェ次世代研究会」はこのようなお話しが聞けるから最高ですね。

Twitterのまとめを掲載します。(途中、オフレコの話が入っていますので、Twitterが中断していますので、ご了承下さい)

坂本様、またお父様のプレゼンを絶妙な呼吸でサポートされた坂本さん、ありがとうございました。

 

ちなみに朝カフェは朝6:30に始まりますが、開始5分前の6:25の時はこんな感じで、皆さんしっかり集まっています。

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次回11/21の朝カフェは、私・永井孝尚の「TOEIC 900点でも欧米人とコミュニケーションできない理由」です。

グローバル化の進展で、英語学習の気運が大きく高まっていますが、「英語ができること」=「欧米人とコミュニケーションができること」ではありません。

仮に不自由なく英会話が出来たとしても、主に欧米にいる海外の人達とコミュニケーションを通じて意志決定していくためには、私たち日本人が慣れ親しんでいる考え方のプロセスを変えていくことが必要になります。

外資系企業に30年近く勤務してきた経験を元に、具体的にどのような考え方をしていけばよいかを皆様と一緒に考えていければと思います。

今回の坂本様のお話で沢山ヒントをいただきました。有り難い限りです。

 

引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

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