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わかりやすさとマーケティング

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ちょっと古い引用ですが、5月26日の日本経済新聞・朝刊「春秋」で、『昨今の日本人は「わかりやすさ」の病にかかっているように見える』というコラムが書かれています。

政治のわかりやすさ競争を歓迎しながらも、『靖国参拝を巡って、経済同友会の提言を「商売と政治は違う」の一言で片づけてしまったのは、わかりやすさの持つ負の側面かもしれない』と問題提起しています。

マーケティングで重要なことは、「わかりやすさ」であり、「複雑なことをシンプルにすること」です。

  • 例えば、非常に複雑な市場やお客様の状況から、自社にとって必要なインサイトを抽出する。
  • 例えば、このインサイトから極力シンプルなマーケティング戦略を立てて、全社で推進する。
  • 例えば、自社の持つ価値を、お客様の共感をいただけるように、わかりやすく伝える。

といったようなことが必要です。

この観点で考えると、政治の世界にもマーケティングが導入され始めているのかもしれません。

特にマーケティング・コミュニケーションは人の心の内面にも作用するものであり、ともすれば人の心を操作する側面もあります。

わかりやすくシンプルなことはもちろん重要ですが、これに焦点が当たるばかりに、過度にシンプルにして本質的で重要な「なにか」が抜け落ちないように自戒したいと思います。

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