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ハーバードビジネススクールの日本スタッフとして働く中で、気づいたこと、感じたこと、考えたことを、ゆるゆるとつづります。

「HBSミーツ東北」第二日目:石巻で農家の畑再生を手伝い、とれたて牡蠣のスープを味わい、そして踊る(1)

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二日目にしてすでに周回遅れ気味に...くじけずに書き続けなければ。


1月12日。今日も早い。朝7時30分にバスで仙台を出発し、石巻市の上釜地区に向かう。

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(仙台の朝)

今日のホスト役は「JEN」。旧ユーゴスラビア地域における緊急支援のために1994年に設立され、以来世界各地で戦争や紛争、また自然災害の犠牲となった人々への支援活動を行っているNPOだ。震災後、宮城に入り、緊急支援を実施、その後石巻事務所を設立した。

もともと私はHBSのほうから「とにかく体を動かすようなボランティア活動をアレンジしてほしい」という要望を受けていた。昨年のIXPで、がれき除去や木の根っこの片付けなどといったかなり体力を要するボランティア活動を行い、とてもよい経験となったため、また同じようなことが今年もできればという話だった。

しかし、実際に現地との調整を始めてすぐわかったのが、震災から1年半以上が経過し、人手や体力を今すぐ必要とする、というような作業はほとんどないということ。つまり特別にアレンジをしてもらう必要があるということだ。JENのように現地で活動を続ける団体や個人の多くは、緊急支援、復旧のフェーズが終わった今、「いったい何をするのが本当の復興につながるのか」ということを日々悩みながら試行錯誤で活動を行っている。


そんな中で、それでも体を動かすものがよいというHBSの依頼に応えて、JENが考えてくれたボランティア活動は、JENが震災以来ずっとコミットして関係を築いてきた石巻の上釜地区での畑の再生プロジェクト。津波で流されその後再建されたビニールハウス横の側溝(道路のわきの溝)の清掃作業である。

側溝を清掃する際にはコンクリートのブロックを持ち上げて、中にたまったヘドロを出さなければ、ということで、やらなければと思いつつ、重いし大変だしついつい先延ばしになっていた作業だそうだ。


昨日に引き続き真っ青な空。早速30名の学生は数名ずつのいくつかのチームにわかれ、側溝のブロックと格闘を始める。各チーム、どうやったら一番効率よく作業ができるのかを考えて、きびきびと動き出す。中でもガタイのよい数名の米軍出身者は、本来器具を使わないと持ち上がらないようなブロックもばんばん持ち上げて、格の違う力持ちぶりを披露。そして引率の竹内弘高先生(66)は、赤いジャージで走り回って、場の空気を盛り上げている。

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私はみんなのための写真を撮っているというふりをして、作業はしないですむ立場を確保していたが、学生の働く姿を見て、じんわりと感動していた。HBSで6年以上働いてきてなんですが、HBSの学生は、やっぱりどことなく自信満々でスノビッシュなイメージがあった。まだ津波の爪あとが痛ましいほどに残っていた昨年のがれき処理ボランティアならともかく、今年ともなれば、なんとなく冷めた態度をとる人がいてもおかしくないと思っていた。

ところがどっこい。みんな、非常にまじめだった。そして真摯だった。作業に心がこもっていた。そういう気持ちは伝わるから農家の方々もにこにこしている。しかもさすがHBS生だけあって、全体の効率性を考えながら個別の作業を進めるから、異常に進みが早い。予定より30分早く、全作業が終了する。「本当は今日だけではこの作業は絶対終わらないと思ってたんです」とJENのスタッフもびっくりしていた。


それにしても。こりゃあ、HBS生は頭だけじゃなくて性格もいいってことだよね?これまでちゃんと時間を一緒に過ごしたことがなかったから知らなかっただけなのか、自分が歳を取って見方が変わっただけなのか、それともHBS生の性格が本当に全般的によくなったからなのか?!このあたりは、また後程考察していきたいと思います。

<(2)へ続く>


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