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修学旅行の中止に見るリーダーシップの問題

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川崎市の高校に通う高校生の娘が、来週から九州方面に修学旅行に行くはずだったのですが、金曜になって、中止(延期かもしれませんが)になったと落ち込んで帰ってきました。このご時世、予想はしていたのですが、同じ市内の学校で感染者が見つかったことが引き金になったようです。娘の親としては、いろいろ思うところもあるのですが、学校としても、熟慮されての決断だったと思います。

仲間内でこのことを話しているうちに、これは、まさにリーダーシップの問題だということに気がつきました。

もしも、自分が校長先生だったらどのような決断をしますか?」

できるだけ実情に近い形で、前提条件を決めてみます。
  • あなたは、来週修学旅行を控える学校の校長先生です。
  • 自分の生徒にはまだ感染者は出ていません。
  • 直前になって、同じ市内の高校から感染者が出ました。ただ、海外渡航による感染であることはわかっています。
  • 厚生労働省からは、5月22日付けで「新型インフルエンザ対策基本的対処方針」が発表されています。その中で、

    「政府としては、集会やスポーツ大会について一律に自粛要請を行う考えはなく、主催者において、感染の広がりを考慮しつつ、開催の必要性を改めて検討していただくこととなる。」

    と書かれています。自治体によって、また、同一地域で感染者が出た場合は対応が違うかもしれないですが、ここでは、行くか行かないかは主催者に任せられているとします。
もしも、修学旅行に行って、そこで感染者が出た場合、学校長としてそれなりの責任を求められるでしょう。実際に、ネットや報道では、感染者を出した学校の中にはかなり叩かれているところもあります。一方、修学旅行は生徒の多くが楽しみにしていますし得るものも多いでしょう。中止すれば、それなりのコストがかかりますし、日を改めて、というのも困難が予想されます。

あなたならどうしますか?

個人的には、修学旅行を開催することのリスク、中止することのリスクの両方をどのように計量するかだと思います。確率的には、何も起こらないことの方が多いわけですが、起こらないという保証もありません。もしも感染者が出た場合には、学校名が公表されたり、ネットで攻撃されたりするでしょう。ただ、いわゆる季節性のインフルエンザと同じくらいと考えると、それほど深刻に考えることもないかもしれないですし、ネットで攻撃されてもちょっとすればきっとみんな忘れてしまうことでしょう
:-) また、今回のインフルエンザの流行は数年たては忘れられると思いますが、生徒のとっては一生忘れられないことかもしれません。

学校を会社、生徒を部下と置き換えると、会社の中で、マネージャーやリーダーは時々このような難しい決断を迫られることがありますよね。

ちなみに私の決断は「修学旅行に行く」でした。いろいろな意見があると思います。

実際はどうだったかは結果論にしかすぎないでしょう。どのような信念で決断したかが重要なのだとも思います。
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