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プログラミングでメシが食えるか!?

Schickのビンテージカミソリホルダーその2

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一度興味を持つと納得できるまで・・・

Schick Repeating Type A

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シックが一番最初に世の中に出したカミソリホルダーです。1926-27年に製造されたようです。本体内部のバネが少し錆びているくらいで状態は良いものを手に入れられました。

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錆びたバネは錆を落としてから一応強度の高いロジウムメッキをしておきました。見た目はどうでもよいので磨きだしていないためロジウムらしい綺麗な銀色には見えませんけど・・・

Type Aはアルミボディで見た目に比べて実に軽いのが個人的には残念で、ホルダーは重いほど反りやすいと思うのですよね〜。なお、Type Aはバリエーションが微妙で、オープンコームなどはないのですが、クローズドバーの形状に違いがあり、これはおそらく後期型です。ハンドル部分のデザインも2種類あるようです。

Shick Repeating Type B3

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写真が多いとアップするのが大変なので、できるだけまとめて。。

これはシックで一番レアものといわれている、スターリングシルバーボディのType Bです。世界中を探して、1つだけ見つけたのですがイニシャルが彫刻されているのが残念なところ。まあ、そのくらい何とかなるだろうと購入しました。

Type Bは、1927-32年に製造され、ボディが真鍮に銀メッキのType B1、真鍮に金メッキのType B2があり、それらはキャップはなく、革製のホルダーに入れるようになっていましたが、スターリングシルバーボディのType B3はスターリングシルバー製のキャップもあるのが特徴です。なお、B3にはハンマーストーン仕上げ以外のデザインもあったようですが、いずれにしても数が少なく、ネットを探しても画像もごくわずかしか見つけられません。

彫刻を銀ロウで埋めて・・・と思ったのですが、ボディ表面のスターリングシルバー部分だけ取り外すことができないため、全体を加熱する必要があり、さすがに溶かしたらまずいと、高温の銀ロウは挫折し、低温で溶ける銀用のソルダーペーストを使いましたが、それでも綺麗に覆うことが難しく、まあ、それっぽく覆った後、ひたすらリューターで削り、彫刻を目立たなくしました。さらに、元々がハンマー仕上げなのですが、さすがに内蔵物があるままハンマーで叩くわけにもいかず、リューターに研磨ポイントを付けてそれっぽく仕上げました。

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ヘッドは真鍮製なので、綺麗にしてから銀メッキをして、まあ、全体としてまずまず満足できる状態になりました。

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Type AからType Cまでとりあえず揃いました。Type Cも本当はキャップがあるはずですがついていなかったのが残念です。

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それぞれ重さがかなり違い、アルミ製のType Aとスターリングシルバー製のType B3は倍くらい重さが違います。重いほど重さで剃れるため、剃りやすいと感じる人が多く、この中ではやっぱりB3が一番剃りやすいですね。

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当時の替え刃パックも2つ集まったのですが、真鍮の入れ物のおそらく古い方はなぜかマガジンの形状がことなり、そもそもホルダーに入れて使えない?と思ったら、向きをちゃんと考えれば使えました。もっとも、当時の替え刃は鋼にコーティングなしで、現代のステンレスにコーティングがされている刃に比べると剃り味はかなり落ちますので、マガジンだけ使う感じです。

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もともと金属を磨いているのが好きなので、スターリングシルバー製のホルダーがあると知ったときにはなんとか手に入れたいと思ったものの、とにかく見つからず、イニシャル彫刻があることにひっかかりながらも手に入れ、まあ、満足な状態に修復できたのは嬉しい限りです!

以前、万年筆にこだわっていた頃に、パーフェクトペンシルという、簡単にいえば鉛筆に鉛筆削り付きのキャップがついたものがあり、スターリングシルバー製のキャップのものがあって欲しかったのですが、そもそも鉛筆を使うかなぁ・・・?と悩んでいたものです。それに比べればカミソリは毎日の髭剃りで実際に使えるので、実用的にも満足ですね〜

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