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プログラミングでメシが食えるか!?

自作カスタムIEM:高音4+低音1

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自作カスタムIEMも、すでに何個作ったか思い出せなくなってきましたが、まだまだ作ります!

このところダイナミック型を使ったものにチャレンジしていましたが、たまには全部BAで、と思い、BAを地道に集めていました。たまたま中国で販売されている、中国製のBAを見つけたので買ってみました。

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knowlesと同じ品番で、いかにも同等品という感じですが、ロゴなどはちゃんとオリジナルです。swfk相当を4個、ci相当を2個、ed相当を2個買ってみました。いずれもknowlesの半額以下くらいです。

今回作ってみようと考えていたのは、swfkを4個+ciを1個という構成で、全部knowlesで揃えると結構な金額になるので、中国製で作ってみることにしました。

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それぞれ単独での周波数特性を測定し、バラツキもほとんどないきちんと使えそうなものでしたので、目的の構成で調整します。

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とりあえず、高音に2.2uF、低音に10Ωで開始(赤いライン)。高音が良く伸びています!。
低音にレッドの音響フィルターを入れたのが青いライン。

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低音の音響フィルターをグリーンに弱めたのが赤いライン。

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高音にグレーの音響フィルターを入れたのが青いライン。高音に音響フィルターを入れると一番弱いグレーでももったいない感じなのでやめます。

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高音を1uFにしたのが青いライン。

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高音側の出口を広げたのが赤いライン。これは毎度のことながらかなり高音が伸びます。

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2本のチューブのうち、右の高音用の出口付近をドリルの歯でゆっくり削ると、チューブだけ削り取れます。

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右の音響フィルターが入っている低音用に比べるとだいぶ出口が広くなります。

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低音側の10Ωを除去したのが青いライン。

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低音側の音響フィルターをオレンジにしたのが赤いライン。

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無理矢理耳に突っ込んで聴いてみます。密閉できないので低音がどうしても弱くなりますが、感じは何となく分かります。

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満足できる状態になったので、配線を綺麗に仕上げます。

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シェルに組み込みます。この状態までくれば、視聴も快適にできるようになります。

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シェルに組み込んだ状態が青いライン。今回は油粘土での測定とそれほど違いが出ませんでしたが、チューブの長さなどでだいぶ変わることもあります。

さて、今回の中国製BAは全て空気穴がないタイプでしたので、一度やってみたかった全部を固める仕上げにチャレンジします!

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内部をUVレジンで満たします。結構重たくなりますが、振動の面でメリットがあるのと、見た目が綺麗になります。右の艶消し状態にヤスってから、UVレジンでコーティングします。

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UVランプで固めます。

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LEDタイプのランプも使って・・・

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天日干しもします。あ!左のが爪楊枝にレジンが垂れてしまっていますねぇ・・・。

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完全に固まったら完成です。今回は透明感を活かすためにフェースも全部透明にしました。

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気泡は結構入っていますが、まあ、あまり気にしないことに・・・。

なお、今回はダイナミック型ドライバーを入れないので、シェルの高さは少し低めにしました。

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完成状態での周波数特性です。少し低音がよく出るようになりました。ci相当の低音ドライバなので、結構低音も強いのですが、さすがに4個の高音ドライバーで、しかも音響フィルターなしなので、断然高音が目立ちます。このところ低音が強めのものばかり作っていたので、かなり新鮮です。

低音用の音響フィルターをレッドかグリーンにするとほぼフラットになるのですが、このくらいの方が低音が良く聞こえるので好きです。

中国製BAは全然問題ないですね〜。ちゃんとknowlesとは特性が少し違うと説明に書いてありますし、まじめに作っている感じでした。

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