イヤホンの周波数特性を測ってみた
久しぶりに週末が雨なので、サイクリングにも行けず、こういうときには・・・
前からやりたいと思っていたイヤホンの周波数特性の測定をやってみました。
まずは道具から。MacBookにはマイク入力端子がないので、USBオーディオインターフェースを準備。とはいえ、結局MacBookのVM配下のWindowsではあまり調子が安定しないので、結局あまり使いませんでしたが。マイクも小さいコンデンサータイプを購入。さらに8mm-10mmのシリコンチューブも。
マイクとイヤホンをこんなふうにシリコンチューブで連結して測定します。
私のものと息子のものを片っ端から測定してみました。
何度か試行錯誤をしながら、以外と背景ノイズが邪魔しているので、シリコンチューブに鉛テープを巻き、さらにスポンジテープも巻いてチューブの共振を防いでみました。
さらに、USBオーディオインターフェースは使わず、サウンド関連が充実したVAIO-Aを使って測定するのが一番安定した感じです。この時代のVAIO-Aはハイレゾオーディオ用の機能がとても充実していました。
さて、一番それらしく測定できた結果を簡単に載せておきます。あくまでも素人が適当な環境で測定した結果であり、相対的に比べるのは良いかも知れませんが、他の環境で測定したデータとは全く比較できないと思いますので、参考程度に見てください。
安いイヤホンではお気に入りのTFZから、Series1とSeries1Sの比較です。赤と紫のラインがあり、下の方にあるOVL1,OVL2の色とその横の機種名で見てください。赤い方がSeries1です。聴いた感じと同様に、1Sの方が高音がよく出ています。傾向は似ていますが、これはケーブルの違いだけではないと思います。なお、マイクが50-15kHzという特性なので、15kHz以上はあまりあてになりません。
Series1SとSeries5です。5の方が低音・高音共に伸びていますが、それほど大きな違いではない感じですね。
Series5とSeris3です。3の方が少し能率が高いですが、傾向は似た感じです。
Series5とSONYのMDR-EX800STです。MDR-EX800STは低音がなだらかに下がっていて、聴いた感じでもSeries5の方が低音が豊かに聞こえます。
Series1とMO-X6です。どちらも安いイヤホンですが低音が豊かに感じた機種です。MO-X6の方がドンシャリという感じでしょう。MO-X6は聴いていて楽しい感じなのですが、どうも私の耳にはフィットしにくいのが残念なところです。
Series1とOKCSCの安いイヤホンです。OKCSCは聴くとがっかりという感じなのですが、おそらく10k手前から高音がかなり下がってしまって切れがない感じなのでしょう。低音はこんなに出ているようには聞こえないのですけどね・・・。
昔からお気に入りのUltimateEarsの10proと5proです。聴いた感じとぴったりで、5proの方が音量が大きく感じ、低音・高音が少し伸びが足りなく感じます。10proは綺麗な特性ですね。
UltimateEarsの変わり者、5EBと5proです。5EBはダイナミック型を低音に、BA型を高音に使ったハイブリッドで、低音がモリモリパワフルに感じますが、実は能率が低く、ボリュームは上げ気味にしないと駄目です。特性的にも低音が盛り上がっていますね。
5proと3studioです。3studioはシングルBAで、聴くと地味で物足りないのですが、やはり高音が少し物足りないのと、低音も普通という感じでしょう。
私が最初に買った本格的なイヤホンのER-6iと3studioです。どちらもシングルBAです。ER-6iは耳にうまく挿入できないと高音ばかりの音になるのですが、痛いほど深く入れるとちゃんと低音も聞こえます。中高音が盛り上がった特性ですね。
なお、全体的に本当は低音がもう少し低めだと思います。背景ノイズが低音側でそれなりにあり、どうしてもグラフが上に押し上げられ気味だと思います。
まあ、実際は周波数特性が全てというわけではなく、聴いた感じの違いはもっと大きくあると思います。でも、なんとなくこうやってデータでも感じを把握しておくと、自分の好みが理解しやすいと思いますし、まあ、それ以前にこういう作業は結構楽しいものですので。
私の好みは低音・高音が強調されたドンシャリですね〜。