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プログラミングでメシが食えるか!?

書評:プロジェクトの失敗は誰のせい?

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細川義洋さんの「プロジェクトの失敗は誰のせい?」を献本いただきました。細川さんとは面識はないと思うのですが、オルタナブロガー仲間でもあります。

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分厚い本で、先に読もうと思っていた本がまだ数冊あったのですが、さわりだけでも、と眺めてみたら・・・一気に全部読んでしまいました。

IT関連プロジェクトの問題により訴訟などでもめる話しを、物語風に楽しい読み物として一気に読めてしまう本です。例によって私の書評は要約はしませんので、個人的な感想を。

「このくらいいいだろう」「なんとかなるだろう」などと「その場しのぎ」の行動を取ると、大抵は「嘘を嘘で塗り重ねる」ことになり、最終的には大問題になることが多い、というのは、私自身も受託開発の現場で何度も経験したり見たりしてきました。逆に、「誰もが嫌がるような部分を率先して引き受けること」「本音で話し合うこと」が大きな信頼につながることも何度も経験しました。この本はそんな内容が主人公の女性の目線で疑似体験ができるような本です。

受託開発では多かれ少なかれ「初めての仕事」があるものです。世の中にそもそも完成品がないから「開発」するわけですから、似た経験があったとしても、そのお客さんとの仕事という意味では初めての部分が多いのです。初めてのことでは当然想定できない問題が発生します。問題を現場だけで、あるいは自分だけで何とかするのが良いことだろうと考えて行動したがる人が多いものですが、たまたま上手く行くこともあるかもしれませんが、結構な確率で後々もめます。それは担当者だけの問題ではなく、上司・責任者・社長・会社全体の問題でもあると語られています。まさにその通りだと思います。担当者が報告・相談をしたくても、ミスを頭ごなしに怒鳴りつけるような環境では隠したくなります。担当者だけの問題ではないどころか、むしろ組織全体の問題だと言うことの認識が大事だと書かれています。

さて、この本の問題点としては、あまりにも物語として面白すぎる点かも知れません。「この先どうなるのか?」とドキドキするような展開ばかりで、ついつい先を急いでしまいます。肝心の本書が伝えたかった内容が頭に残らないくらい、物語が面白すぎる気がします。とはいえ、物語のおもしろさと共に頭に残っている気もするので、それはそれで良い作戦かな?とも言えるかも知れません。

もう一つは、あまりに分厚いことでしょう。分厚くても面白いので一気に読んでしまいますが、カバンに入れて持ち歩きたくないレベルの分厚さという気もしますので、手にとって読もうという気合いが必要かも知れませんね。

ITプロジェクトに関わっている人はもちろん、仕事全般のリスクを考えることに役立つ内容で、誰もが読むべき本だと感じました。

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