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プログラミングでメシが食えるか!?

ギターを換えたらクラシックギター演奏がすっかり楽しくなった!

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少し前にクラシックギターを入手した話題を書きましたが、その続きです。

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入手したギターは1971年製の河野賢No.20。もちろん、中古品です。

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当時の河野ギター最高グレード(?)らしく、サイド・バックはハカランダ。あまりにも黒々としたハカランダなので綺麗な木目を写すのはかなり苦労します。

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弦はとりあえず、糸巻きのネジを購入したギターショップFANAで勧めてもらったサバレスのニュークリスタルを使っています。

このギターを手に入れてから、クラシックギターを弾くのが楽しくて、仕事で心身共に疲れ果てて帰宅しても、ほんの少しギターを弾く時間があるだけで気持ちが落ち着くくらいです。

せっかくなので、昔チャレンジして挫折した曲も練習しようと思ったのですが・・・普通、クラシックギターは椅子に腰掛け、左足を足台に乗せて、左足にギターを乗せて演奏します。私も小4〜中2くらいまでクラシックギターを習っていた頃はそうしていましたが、いちいち足台を出すのは面倒ですし、そのうちフォークギターばかり弾くようになってからは右足にギターを乗せて弾くことが増え、足台も古くなったので捨ててしまいました。右足に乗せる弾き方だとあぐらをかいても同じ感じで弾けるので良いのですが、難しい運指が困難なのです。フォークではそれほど難しい運指はないのですが、クラシックの難曲は甘くなく、特にハイポジションは右足に乗せる構えでは押さえられないくらい違うものです。なお、足を組んで演奏する方法もありますが、太腿が昔から太すぎる私はまともに足を組めたことはないので無理なのでした。

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しばらくはあぐらをかいて左足の下に殿様枕をはさんで演奏していましたが、それも安定しないので、ギターサポートを買ってみました。いくつかの製品が出ていますが、私が買ったのはこんな感じにギターに吸盤で張り付けて使います。

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簡単な仕組みのわりにはお値段が高いのですが・・・

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コンパクトに畳んでギターケースの中に入れておけます。

これはあぐらをかいて使ってもバッチリで、これでハイポジションを多用する難曲にもチャレンジできます。

演奏はイマイチですが(この曲はそもそもこのギターを買うまでまともに弾けなかったので)、こんな感じにあぐらでもOKです。

このギターにも慣れてきたので、お馴染みの曲を再録音。

だいぶ弾いたので、ギターも鳴るようになってきました。腕はそう簡単にあがりませんが・・・。

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さて、私は比較好きなので、中2くらいから使っている松岡MH-80(1979)と比べてみました。表板はどちらもスプルース。河野の方が横幅があるように感じていましたが、下の膨らみは同じくらい。上がちょっと河野の方が広いです。

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裏板はパリサンドル・ハカランダと同種の木材ですが産地が違います。ネックに2本黒檀の補強が入っているのは河野ギターの特徴ですが、1960年代など、より古いものは入っていない感じです。

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横板もパリサンドル・ハカランダです。横から見たポイントの一つは、ネックのヒール部分の形状です。河野はボディ側に深くえぐれていて、ネックの厚みもずっと薄いまま。これがハイポジションでの弾きやすさの差になっていると思います。その分強度が落ちるかも知れないので、黒檀2本で補強しているのかも知れません。

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ヘッドは河野の方が少し長いのですが、糸巻きの位置が少し河野の方がナットから距離がある感じです。糸巻きはどちらもメーカー出荷時のものではなく、交換されています。ボディの下端からナットまではどちらも同じくらいの距離です。

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弦長が松岡は650mm、河野は660mmで、ナット位置が同じ?と思ったら、ブリッジの位置が違うのですね。手の小さな日本人にとっては650mmでも長すぎるという意見もあるのですが、1970年当時は海外製と揃えて国産でも660mmくらいのギターが多かったのです。1980年代になると日本では650mmが主流になり、海外製も日本向けに650mmを作るようになってきたのだと思います。最近では男性でも手の小さめの人は640mm、女性は630mmを使うという人も増えているようですが、私も大して手は大きくない方だと思います。はたして660mmで大丈夫か?というのがこのギターを買うかどうか悩んだときに一番引っかかったのですが、実際にお店で弾いてみて、むしろ650mmの松岡より弾きやすく感じたので、個人的には全然問題なしと判断しました。まあ、そもそもそれほど難しい運指の曲を弾けないから、ということもあると思いますが・・・。

当然弦長が長い方が音も大きくなるなどメリットがあるのですが、弦も楽器も進化していて、今では無理して弦長が長い楽器を使う必要はないという意見が主流のようです。

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重さはかなり違うのにビックリしました。松岡は昔から軽いと思っていましたが、河野は重たいですね。ネックの黒檀が重いからですかねぇ。今どきのクラシックギターは全く新しい構造のタイプもどんどん登場しているようで、はるかに重たいタイプもあるようですが。

ということで、楽器を代えたらとても弾きやすくなり、毎日クラシックギターを弾くのが楽しみになったのでした。それまではフォークギターとは違いクラシックギターは弾いても辛いだけ、と思っていましたが、楽器の問題だったようです。松岡は長年のうちにそれなりにネックが順反りになってきていたようで、弦高が高くなっていたから弾きにくかったようです。弦高を少し下げたらかなり弾きやすくなりましたので、暇をみてもう少し引きやすい状態に手入れをしておこうと思います。

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