書評「システムインテグレーション崩壊 ~これからSIerはどう生き残ればいいか?」
6月5日に私の12冊目の著書が発売となりました。同じ出版社から同じ表紙デザイン(編集担当の方も一緒)で発売になった本が「システムインテグレーション崩壊 ~これからSIerはどう生き残ればいいか? 」です。個人的にとても興味深いタイトルだと思っていたところ、著書の謹呈分を送っていただく際に一緒に送っていただけました。
しかも、不思議なご縁で、著者の斎藤さんは最近オルタナティブ・ブロガーとしてデビューされたのです!早速Facebookでご挨拶。
さて、斎藤さんの著書ですが、一番私にとって象徴的な表現が、出版社の紹介にも書かれている、
「工数で見積もりする一方で,納期と完成の責任を負わされるシステムインテグレーションの限界がかつてないほど叫ばれる今,システムインテグレーターはこれからどのように変わっていくべきか?」
です。私自身も受託開発を長年経験してきて、「なんか変だよなぁ・・・」と思っていたのがまさにこの1文で表現されていたのでした。
さて、本書の内容は私が要約してもあてにならないないようになってしまいますので、書籍をご覧いただくとして、個人的に楽しかった部分は、
「受託開発が嫌いなんです ~某中堅ITベンダーの事例」
に代表される事例の部分です。自分の本でも書きましたが、私の場合、実例や証言などが一番頭に入ってくるタイプみたいです。斎藤さんも書籍の中で書いていますが、受託開発が悪いわけではないですし、私も受託開発が嫌いなわけではなく、人月の切り売りや言われたことしかやらないような仕事の仕方が嫌いで、製品開発販売事業を立ち上げてきました。受託もやめたわけではなく、自分たちの強みを頼っていただけるような受託はむしろ積極的に行っています。そういう仕事では、指示通りに作るという形態ではなく、お客さんと一緒に課題を解決する感じで仕事をしています。残念ながらそれでも「工数見積」を要求されることが多いのですけれど。。
日本のSI事業の問題とこれからをまとめて実感できる本です!
既に私の本とは桁違いに人気があるようですが、ついでに私の本も並べて置いていただければ嬉しい限りです。。どちらも電子書籍版もあります。