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プログラミングでメシが食えるか!?

ProDHCPはバージョンアップを重ねていつの間にかより高性能に・・・

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私が自分で開発した製品で、現時点で一番世の役に立っていると思っているDHCPサーバ製品の「ProDHCP」ですが、2005年に開発を開始し、もうすぐ10年が経ちます。当社から直接ソフトウェア製品として販売しただけで、50セット(冗長化がかなりの割合)くらい、OEMライセンスはあまり公開できないのですが、数百本規模で販売し、回線事業者・大企業社内向け・官公庁・学校など、規模が大きかったり、サポート要求が高い案件を中心に使われてきています。

先日、あるユーザさんが比較的初期のバージョンから最新版に更新しました。DHCPサーバは安定稼働後はなかなかバージョンアップはしていただけないのですが、今回は新しいバージョンの機能を使いたいということで、比較的珍しく更新をしたケースです。更新後に「CPU使用率が断然低くなりました」との評価をいただきました。

ProDHCPはどんどん大規模な運用で使われるようになり、開発当初は10万IPでも高速、とアピールしていたのですが、その後スマートフォンの普及と共に、あっという間に100万IPが普通になり、さらに、設定もどんどん複雑になったため、バージョンアップの度に高性能化もしてきました。主に検索関連の高速化で、10万IPクラスの頃は線形検索でも十分だった処理を、100万IPを超え、複雑な設定に対応するためにハッシュ検索などで高速化してきました。

別のユーザさんのところでは、先日性能試験の依頼を受け、100万IPを超える状態で、リアルタイムでのリース同期を冗長化で構成した状態で、秒間500払い出しくらいの性能が出ていました。ネットワークが10Gbpsで構成されていたこともポイントですが、リース情報を常時同期しながらこの性能はなかなかなものだと思います。

ProDHCPは現在、バージョン10.7。基本的に0.1ずつバージョン番号を増やしてきましたので、かなりのバージョンアップ回数です。残念ながら人がやっていることですので、たまには問題のある処理が見つかることもあります。現象が確認できれば即座に修正することが毎回できていますが、重要な場面で使われているケースばかりですので、更新もかなり慎重に進めることになります。担当の方としっかりしたコミュニケーションを心がけ、信頼をしていただけていないと、更新はとても嫌がられてしまいます。基幹システムは動いて当たり前という見られ方をしますので、更新でさらに不具合が出るのは大問題になります。私自身も胃が痛くなるようなこともありますが、担当の方も同じかそれ以上に苦労して対応していただいています。

関係していただいている方々を裏切ることなく、安心して使い続けていただけるよう、今後もますます良い製品に育てたいものです。

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