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プログラミングでメシが食えるか!?

不正接続検知システム:IntraGuardian2:累計出荷台数5000台突破!

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2003年3月末まででメンバーが集計してくれた結果、不正接続検知システムのIntraGuardian2は累計出荷台数が5000台を突破したとの報告がありました。

メールの履歴を遡ってみると、2006年2月3日のメールで、プロトタイプを作ってみたと書かれていました。前日にLBI(Linux Business Initiative)の集まりに顔を出し、そこで「こんなものできないか?」と話題になり、すぐにプロトタイプを作ってメールで報告した、という感じです。実はこの時点では、ProDHCPの応用製品という位置づけでアイディアが出てきたのです。DHCPサーバはIPアドレスとMACの関連づけを管理していますので、そのデータを使って検疫ネットワークを実現できないか?という感じでした。ProDHCPと連携して動くセンサー、という位置づけです。

その後、製品化にあたってハードをどうするかなどのやりとりの後、ハードも決まって・・・というあたりだったと思いますが、どうやって売るか?などのミーティングをしていたときに、「DHCPサーバとセットで売るとなると、最小構成でも結構大がかりになってしまうので、いっそのことセンサー単体で使えるようにした方が売りやすいのでは?」ということになり、WEB-UIを開発して、単独で使える状態にして製品化したのがIntraGuardianです。

価格も非常に戦略的な低価格とし、これならセキュリティ対策にお金を回しにくい中小企業でも使ってもらえるだろうということで、当初のターゲットは小規模ユーザでした。

売り始めてみると、そう簡単に売れないのと、実は食いついてきたのは大規模ユーザ(というほどでもない?中規模?)向けのSIerさんでした。センサー1台あたりの単価が下がるということは、大規模になるほどコストメリットが高い、ということなのです。逆に小規模では1台6万円だろうが10万円だろうが大差ないのです。大規模ユーザとなると単独だけでは厳しく、複数のIntraGuardianを統合管理するマネージャーが必要だということになってきたりしました。

そのあたりで、私はそもそもProDHCPなど他の仕事も忙しかったため、メンバーに任せっぱなしにしていたところ、「小俣さんのソースを完全排除して新しいのを作り直す!」ということで登場したのがIntraGuardian2です。

その後、問い合わせが増えてくると同時に、販売形態の問題にもぶつかりました。当初の想定では直販しか頭になかったのですが、実際はほとんどが商社さんやSIerさんを介しての販売となり、マージンを考えていない値付けだったために、当社ももちろんですが、販売店さんも利幅が少ない商品となってしまいました。さらに、ファームの書き込みからパッキングまで全て社内でエンジニアが片手間でやっていたのですが、片手間どころではなくなり、開発が全く進まないという状態にもなってしまい、総販売元を社外で立てるなど、様々な変化をしながら続けてきたという歴史があるのでした。

まあ、ビジネス的には利幅も少なく、5000台といっても実は利益は大した金額でもなく、その割に非常に手がかかる(件数が多いので対応が大変)製品で、最近も販売体制などをさらに見直したところですが、IT製品事業の良い練習材料となったことは確かです。もちろん、愛用いただいているお客さんに対して責任を持って使い続けていただくために、今後も継続して開発・サポートも発展させていきます。

1000台達成の時には関係メンバーに、それなりに高級なペンに刻印を入れて記念品として配ったものですが、5000台までは意外とあっという間だった気がします。

まあ、私はIntraGuardianから排除された人ですから、今後もメンバーに任せますが、IT製品事業の一つの柱として立派に育ってきたのは喜ばしい限りです!

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