オルタナティブ・ブログ > プログラマー社長のブログ >

プログラミングでメシが食えるか!?

先日の方程式の話しの続き

»

先日書いた「小学生の算数はなぜ方程式を使わないで解かせるのかな?」の続きです。せっかく息子が方程式とかにも感心を持ったようなので、楽しみながら読めるような算数・数学の本を買ってあげようと思って、すぐにAmazonで数冊注文しておいたのでした。

一冊目は、

小学生でも読めそうな本を選んでみました。

ついでに、

こういう本も男の子は好きなものだと(私がそうだったというだけ?)買っておきました。

さらに・・・

この2冊を見つけて感動してしまいました!これは私が中学3年(たしか)の時に、数学の先生からプレゼントしてもらった本なのです!

B1
最近家の中で見かけないと思って注文して、昨晩届いたのですが、届いたものを眺めているうちに、「あの本棚にあるかも!」と見に行ったら見事に見つかりました。。上が当時のもので、下が昨晩届いたものです。

B2
新しい方は、上巻が77刷、下巻が68刷。

B3
古い方は、上巻が29刷、下巻が22刷です。初版は1959年、1960年ですので、私が中三の時点でも既に歴史ある本だったのに、いまだに愛読されているという、すばらしい本ですね。ちなみに、私が中三だったのは1981年4月からみたいですので、いただいたのはおそらく1981年です。著者の遠山啓先生は1979年に亡くなられているようです。

B4
値段は倍以上、消費税もありませんでしたね。

私が通っていた中学校は、埼玉県草加市立新栄中学校で、数学の先生は石田先生という女性の方でした。とても怖くて忘れ物をすると両手ビンタが名物(私は忘れ物が多かったのでしょっちゅう)という先生でしたので、あだ名は「ゴーゴン」と失礼な感じでしたが、一方でユーモアたっぷりで、授業もとても楽しいもので、私は大好きな先生でした。今でもお元気でしょうか・・・。

私は中学の頃は偏差値73でしたので、当然(?)先生に戦いを挑んでいて、数学は一番好きでしたので、石田先生にとってはさぞかしうるさい生徒だったことでしょう。あるとき、先生がピタゴラスの定理(三平方の定理)を説明しているときだったと思いますが、平方根が無理数となってしまう直角三角形を黒板に書いてしまったのです。すぐに先生は「ごめん、これは解けない問題だね」と言ったときに、生意気な私は「解けるじゃないですか!」と食ってかかったところ、「それなら電卓を使わずに、小数点以下20桁(たしか)まで解いてきたら、ケーキをプレゼントしてあげよう」ということになりました。当時の普通の電卓では有効桁数20桁の計算などできませんでしたから、そもそも筆算するしかないということです。

私はすでに誰かから開平法を教わっていたのですが、微妙にやり方を忘れていて、当時は今のようにインターネットで調べることもできなかったので、まず、自宅(団地)のご近所で工学博士である、上の階のおじさんに相談しに行きました(実はこのおじさんが、当社の会長なのです!)。おじさんもさすがに忘れていて、「調べておくよ」と言ってくれましたが、すぐには分からず、中学の英語の先生だった父に、ダメ元で聞いてみたら、すらすらと計算方法を教えてくれました。実は父から教わっていたらしいですね。なぜ英語の先生のくせに開平法を覚えていたのかは今でも不思議ですが。翌日くらいにはおじさん(会長)も「わかったよ!」と教えに来てくれました。

無事に小数点以下20桁まで計算して、職員室の石田先生のところに持っていったところ、先生もちゃんと紙に計算していて、「おしいが、小数点以下?桁目で間違えている。ここだね」と間違いを指摘されました。「とはいえ、よく頑張ったからケーキをプレゼントしよう」と言ってもらったのですが、天の邪鬼な私は「ケーキをもらいたくて解いたわけではないのでいりません」とお断りしたのでした。いやなガキですね。。その後、先生からこの2冊の本をケーキの代わりにプレゼントしていただいたのでした。

この本は、数の起源から、微分方程式まで、幅広い数学の話題を、読み物として興味を持つような感じで書いてあり、もちろん後半は全然理解できなかったのですが、愛読したものでした。そのまま高校に進学してもそのような気持ちを持ち続けていれば良かったのですが、残念ながら、浦高に行きながらもすっかりぐれてしまい、勉強には全く無関心になってしまったのは、世の無常というものでしょう(?)。

さて、この本には、「つるかめ算」と「方程式」の話題も登場します(その記憶があったので探したのですが)。上巻の86ページからです。湯川秀樹博士の言葉も登場しますし、ライプニッツやアインシュタインの言葉も登場しますし、ニュートンがこの二つの違いをうまく言い表した言葉も紹介してくれています。94ページまで「つるかめ算」と「方程式」の話しが続くくらいですから、実は意外と深い話題だったわけです。どう書かれているかは、もったいないので書きません。興味がある方は是非この本を読んでみてください。ここだけでなく、他の部分も含めてとても楽しめると思いますので。

ということで、昔、石田先生にいただいた本が見つかったので、新しく購入した方は、さすがに小学6年生には難しいので、高校1年生の娘にプレゼントしておきました。何かのきっかけになってくれれば、親としてうれしい限りですが・・・。

Comment(0)