社長はどうやって稼げば良いかを示すことができるものか?
今朝の社内ミーティングで、ある事業に関して議論している際に、「社長がどう稼ぐかを具体的に示すべきでは?」という意見が出ました。その事業に私が直接関わっているなら話は簡単ですが、そうではない事業です。
当社は20名ちょっとの小さい会社ですから、何となくイメージとしてはベンチャー的な、リーダーシップバリバリの会社に感じるかもしれませんが、1977年創業の、35年目の会社で、事業も3つ行っています。
大手企業では、社長が具体的な稼ぎ方を示しているとは思えません。それは各事業部や部・課などの単位で考え、社長はそれらを俯瞰して、会社全体としてどう舵を取るのかを考えるのが仕事です。
一方で、中小企業、特にベンチャーのような感じですと、社長が事業を牽引していて、社長自ら管理も実務もこなすというケースが多いでしょう。実際、私もIT事業部に関してはそのような面もあります。IT事業部は私が立ち上げた事業ですし、業界もお客さんも、メンバーも良くわかっていますので、いくらでも「どう稼ぐか」を示すことはできます(それが正しいかどうかは別として)。
社長が直接関わっていない事業に関しては、その事業をどうするかを判断することはできても、細かい実務は示せるはずがないのです。一般論として、仕事への取り組み方が良い悪いとか、営業はこうすべきとか、そういう話はもちろんできます。しかし、具体的にどのお客にどうアプローチしろとか、誰がどう担当しろとか、そういうことは現場の方がはるかに分かっているはずです。現場からこういう方針でやりたいと言われれば、良い・悪い・もう少しこうしろとか言えますが、どうしましょう?と言われても、そんなのわからん、なのです。そもそも自分たちでなんとかできない事業ならやる意味があるのか?と言いたくなるのです。
まあ、中小企業はいろいろな面で難しい側面もあります。ある事業を止めるとなったとして、その事業のメンバー達を他の事業が受け入れることはかなり難しい(スキルと規模の関係から)わけです。固有スキルがあるからこそ中小の価値があるという面もあるので、なかなか誰でもすぐにできる仕事などないのです。
もちろん、同じ会社で頑張っている仲間ですから、何とかしたいのは当たり前ですが、本当になんとかできるかどうかは、かなり難しい話です。