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プログラミングでメシが食えるか!?

開発エンジニアの儲け方

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景気の悪い話ばかりの世の中ですが、私のところではこのところ仕事が集まりすぎて大変な状況です。毎年受託開発の仕事は下期に集中し、上期は仕事が少ないのです。今年もその通りの感じになってきました。仕事がないよりは、集まりすぎて大変な方が幸せなのですが、なかなか平均的に仕事は来てくれません。

開発エンジニアの儲け方として、お客さんから依頼されたものを開発する仕事と、自分たちで製品化してそれを販売する仕事の2パターンに分かれます。お客さんからの依頼に対応する方はさらに請負か委任かという分類がありますが、それは一つのグループとしましょう。

依頼仕事のメリットは、きちんと作り上げれば確実に収入に結びつく点です。委任契約なら作り上げなくても時間や日数で収入になります。請負契約の場合は完成責任や瑕疵責任が生じます。いずれにしても契約した時点で売り上げの見込みが立つ点がメリットです。さらに請負であれば2つ以上の仕事を並列で進められればさらに儲かります。デメリットは、人が動いた分に相当する収入しか見込めない点です。さらに仕事がなければ人件費がどんどん消費される点です。仕事が隙間なく次々と決まれば問題ないのですが、なかなか都合良く仕事が来るものでもありません。請負であればプロジェクトが難航したり完成できなかった場合に問題になるデメリットもあります。

製品開発販売のメリットは、人が動いたかどうかに関係なく、売れれば売れただけ収入になる点です。開発費の元を取った後はどんどん儲けになります。デメリットは売れなければ開発費も回収できず、大赤字にある点でしょう。

エンジニアの意識面でも両者には差があります。依頼仕事は、たまたま担当者の好きな分野の仕事が来れば良いのですが、一般的にはやらされ感が強く、なかなかモチベーションを維持しにくいものです。製品開発の方が自ら生み出したものを世に問うような感じになり、やる気が出やすい面もあります。当然エンジニアによって向き不向きもあります。自ら何かを生み出すのが好きなタイプは製品開発で活き活きするでしょうし、どちらかというと指示通りに作る方が得意な人は依頼仕事の方が向いている場合が多いでしょう。

景気が良ければ依頼仕事も世の中に溢れていますので、どちらを選んでも良いのですが、不景気になると依頼仕事は競合と取り合いになったり、そもそも仕事がどこを探してもないという状態になります。製品開発も不景気になると売れないという考えもあるでしょう。どのような戦略にするかはリーダーの腕の見せ所です。私はメンバーの特性に応じてチーム分けをし、依頼仕事も製品開発もそれぞれを得意なメンバーが切り開くやり方を選択しました。2008年上期は依頼仕事がかなり少なく、製品開発も準備期間という感じでかなり苦しい状態でしたが、下期は依頼仕事は溢れそうな状態、製品開発もかなり販売が好調になってきたという感じです。

大切なことは攻めの姿勢ではないかと考えています。依頼仕事も仕事を確保するためには責めの姿勢が大切です。お客さんに食い込まなければ良い仕事は得られません。製品開発もニーズをつかみ、実現する気持ち、世に問う気持ちがなければ上手く行きません。そのためにはメンバーがやる気になることが重要です。不景気な時代こそ自分たちの本当の実力・意識レベルが暴露されるのです。メンバーと共に気を引き締めてチャレンジしていきたいところです。

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