多数決という宗教
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多数決が正しいということは、小学校でわれわれの頭の中に叩き込まれる。とくに、公的な問題を人気投票で決定してきた歴史を持つフランスやイギリス、米国などの西側の国々では、多数決はほとんど宗教である。人々のうち七五パーセントが信じていれば、質問をすることや、「ちょっと待って。間違っていないか?」と囁くことさえも、ほとんど冒涜に近い。
― マックス・ギュンター 『マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール』
多数決は宗教である。ハッとする記述でした。著者によれば、デカルトは『「難しい問題に関しては、票を数えることは有効ではない。真実は、多くの人によってよりも、数少ない人によって発見されてきた」』と言ったそうな。
マネジャー向けの研修では、時間のあるときに「意見を一つにまとめてください。ただし、多数決では決めないでください」とお願いすることがあります。ではどのような決めるのがベストなのか、僕も答えを持っていないので毎度出たとこ勝負になります。しかし、さっと多数決で決めるよりも豊かな論点が提供され、議論も深まることが多いように思います。
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