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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

フロー情報の効率的な管理(1)~情報過多の時代を生き抜くために

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 前回組織内ではフロー情報とストック情報を分けて管理することを推奨したが、では分けた後にそれぞれどのように管理・提供すれば効率的で便利になるかについて考えていこう。

 まずフロー情報のほうだが、まずその特徴を再度挙げると
  • 基本的には発信者側からプッシュ形式で送られる
  • 情報の寿命が短い
ということになる。
 フロー情報は、通達・連絡といった重要度の高い公式情報とニュース・気づきといった重要度の低いものに細分化できる。フロー情報の合計数が少ないうちは両者を同じシステムで配信しても構わないが、数が多くなった場合は、別々のシステムとしたほうが利用者サイドにとっては楽になるようだ。重要度の高い通達や連絡は掲示板システム、重要度の低いニュースや気づきはSNSやチャットという分類になる。
 さらに重要度の高い通達や連絡については、
  • 発信範囲を特定して関係のない人には送らないようにする
  • 読後の行動強制を強いる場合は、その旨をタイトルや本文の前半に書く
  • 数が多い場合さらに重要度や強制力等で切り分け、タイトルに【最重要】【悉皆】などと記載を加える
といった工夫をする。場合によっては読んだかどうかのログの確認機能も付与する。
 逆に重要度の低いものについては、発信範囲を特に制限する必要な無いだろう。むしろ関連が薄いと思われる情報の中にこそ新しい気づきがあったりするからだ。最初にフロー情報は、プッシュ形式で送られると書いたが、重要度の低いものを別のシステムに分けることにより、プル形式でのアクセスが可能となる。
 情報過多の時代では、重要度の低い情報へのアクセス負担を少しでも減らし、その分を重要度の高いほうへの着目を促す。また、重要度が高い情報=読み手の負担大なので、不要なもの関係のないものは最初から読み手の目に触れないようにする。
 さてフロー情報の中には、やっかいなことに時々寿命が長いものが混在する。代表例はお役所の出す通達のようなもので、場合によっては期限=永遠といったストック情報扱いのものがある。これをどうするかについては次回に述べたい。
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