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ブレインパッドがeCRM市場へ参入

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 昨日は加藤恭子さんから誘われてつい先日上場したブレインパッド主催のブロガーミーティングに参加してきた。フランスのEmailvision社の「Campaign Commander(キャンペーンコマンダー)」の紹介だった。

 「Campaign Commander(キャンペーンコマンダー)」についてはこちらの「ブレインパッド、顧客分析・ソーシャルメディア連携・メール配信機能を兼ね備えたクラウドサービス「Cammpaign Commander」の提供を開始」という記事にあるようにeCRMという市場に所属する製品になる。日本ではシナジーマーケティングのSynergy!あたりが競合になるのだろう。

 ざっと機能とインターフェースを見た感じだが、メールで送った情報へのソーシャルメディアでの反応(「いいね!」を押したとかリツイートされたとか)がトレースできてそれをトリガーにシナリオ分岐ができるのは、これまでのツールにない新しい機能で面白いと思う。ただ、対象となるソーシャルメディアは世界共通になっていて、日本ではあまりなじみのない欧米や中国のSNSのボタンが含まれる反面、mixiやはてなブックマークは含まれていない。このあたり見慣れないボタンがずらずら並んでしかも自分の使っているメディアのボタンが表示されないとなると、受け取った人は逆にかなり不信に思ってしまう可能性があり改善要だと思う。
 また、シナリオでは基本的にインターネット上の行動しかトリガーにできないようで、たとえば途中に電話でアプローチしたり郵送物を送ったというアクションを挟み込んだりその結果で分岐させることはできないそうだ(APIがあるのでカスタマイズ開発は可能)

 全体的にUIが綺麗で公衆無線LANというあまりよくない環境でもわりとさくさく動いていたのには好感がもてたし、分析機能はかなり充実しているようだった。あとは日本市場での売り込み先だろう。BtoCで大量のメール配信を行う大企業が主ターゲットのようだが、残念ながら日本ではそうした企業はあまり数がなく、しかも既になんらかの既存ツールを採用していると思われる。老婆心ながら、そこに真っ向勝負をかけて奪い取る戦略よりは、BtoBとかBtoBtoCの中堅企業のほうに的を変えたほうが良いのではないかというような話をさせていただいた。

 ま、欧米に比べて立ち遅れているeCRM市場がこれを機に活性化しそうでちょっと楽しみではある。

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