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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

ファイルのどこに目的のものが書いてあるかわからない

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 先日あるお客さんからサーチエンジン関係での相談を受けたときのニーズのひとつ。

 エンタープライズサーチで社内の各種文書や報告書を検索すると、指定したキーワードを含む文書が検索結果にずらずらと並ぶ。エンタープライズサーチでは、一応各種のエンタープライズサーチでは工夫を凝らしてこの検索結果をキーワードの頻出数だとか割合だとかを使って順位をつけて並べているが、最後はユーザがそれらを順にクリックして内容を確認していくことになる。
 ところがこの際に

「指定したキーワードがその文書のどこに記載されているかがわかりにくい」

という問題を指摘された。インターネットだと検索結果のHTMLにジャンプした後にそのページ内の指定キーワードをマーカー表示してくれるツールーバーやアドオンがあるが、あれのエンタープライズサーチ版がないかということだ。

 というのも社内の場合数百頁からなる報告書をそのまま分割せずにワードやエクセルで文書管理システムに蓄積していることも多く、エンタープライズサーチで文書まで特定するだけでは全然目的が果たせないケースが多いというのだ。
 さもありなん、というかこのニーズはずいぶん前から指摘されているが、私の知る限りでは今のところこれを完璧に解決したエンタープライズサーチ製品はない。したがって対処方法は、エンタープライズサーチの検索結果一覧から文書を選んでWordやAcrobatなどで開いた後に、各ツールの個別検索機能で再度キーワード検索を行っていただくことと、ユーザ側の運用で文書管理システム上の報告書を章単位に小分けして保管してもらうことくらいだ。

 ただ、この先書籍の電子化などが推進されればこの問題はインターネット上でももっとクローズアップされるので、どこかで誰かが抜本的な解決法を実現・実装してくるだろう。個人的にはひとつの答えとして、検索結果の先読み機能とサムネイル・プレビュー表示に該当キーワードの書かれた頁へのタグジャンプ機能が統合されるような形式を想像している。

 たとえば鉄飛テクノロジーのfileblogという製品のオンラインデモを見ると、検索結果の先読み機能とサムネイル・プレビュー表示までは既に実装しているが、このプレビュー画面の端に検索キーワードのタグジャンプウィンドウがつくような形式だ。

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