交渉をしないのは、責任放棄をしていることと同じ
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前回のブログで、質問を頂いたのでそれに絡む話をひとつ
質問は「フランチャイズ契約の内容を交渉で変更することは出来るのか?」です。
答えを先に言うと「契約内容を変更することは出来ません」
私自身は、気にも止めなかったのですが、言われてみればそうだなぁ、
契約って通常「甲」と「乙」がいて両者間で契約内容を確認し
合意していくモノだよなぁ
皆さんが頭にすぐ思い浮かべるのは「野球選手の契約」なんかはそれに当たるでしょう
何年契約の出来高払いとか
通常の会社間の契約であっても、両者が契約内容を検討しあい
合意に到ったら契約を結ぶ。そんなやり取りが契約ですよねぇ
ところが、フランチャイズ契約は違います。と、言い切っていいでしょう。
前世代においては、契約者によって契約内容を一部変更している時代もあったと
聞いたこともありますが、大手チェーンでは、統一された契約書が使われます。
もちろん、前記の自己物件と本部貸与物件では契約内容に違いはありますが
同じ本部貸与物件での契約に違いはありません。
冊子化された契約書を渡され、読みあわせ、そしてサイン押印します。
質問はさせてもらえますが、「こういう契約の方が良いから変更してくれ」は、ありません(汗
ある意味、「契約書の内容を守ります」みたいな誓約書のようです(笑
なぜ、そんな一方的な契約を受け入れているのでしょう。
こんな声が聞こえてきそうですが、理由が無い訳ではありません。
これから、記載することは私の想像でしかないのですが
少し、フランチャイズの歴史を紐解くことで「統一された契約書」が
使われている理由を探ってみましょう。
私個人は、フランチャイズ契約の不備を、どちらが悪いとは言うつもりはありませんが
フランチャイズ契約の歴史は、裁判と共にあると言っても過言ではないでしょう。
私が、いわゆる本部指導員(店舗を巡回してお店に経営指導をする)に、なった時
まず、教えられたのは「指導した痕跡を残せ!」でした。
それは、店舗を巡回してオーナーと話した内容は必ずレポートとして残すことです。
理由は、「裁判になったときに、必要だから」です。
今は、それほど聞きませんが、私が入社した頃は店舗拡大の最大期でした。
中には、質の悪い(低売上)店舗も多かったのです。
そんな、質の悪い店舗に当たった?オーナーの行き着く先は民事裁判です。
その時に、本部側として「店舗には、これだけの指導をしてきましたが、
オーナーは、実施しておりません。売上を必要以上に下げたのはオーナーです」と
言いたいからです。その証拠となるのが、先のレポートなのです。
色々なFC契約問題が露出する度に、契約内容は変わってきました。
私が、社員であった10数年間でも、フルモデルチェンジが3回行われています。
多くは、契約内容の不明瞭な部分の改訂ですが、中には加盟店に譲歩したものも
あります。やはり、契約が「大企業」対「個人」となるので、裁判で大企業の詐取が
問題になったことに起因しているのでしょう。
そんなことから、FC契約書自体が「色々な想定問題をクリアした」内容となっているのです。
また、特殊な問題を排除出来る形で作ることによって、裁判時の不具合を解消してきた
結果、現在の統一された契約書が出来た一つの要因だと思われます。
そんな様々な問題を糧に成長?していったFC契約ですが
最初に記載した通り、本部から提示された契約書に、加盟オーナーが同意する
と、いう形を取っています。
内容に不同意なことがあっても、訂正交渉の余地はありません。
なぜ、交渉をしない形になったのでしょう?
私の考え(いささか極論ではありますが汗)をお話すると、
交渉には責任がまとわりつくからだと思います。
加盟店側から見てみましょう。
契約書をイチから交渉して作るには、多くの知識が必要となります。
それらを、勉強するのは大変です。
そこで、相手から提示されたものを受け入れた方が、その時は楽なのです。
なんか、問題が起きた時は、本部に文句を言えばいいのですから
「騙しやがって」ってね(笑
本部側からしてみれば、様々な要件を統一した方が楽ですよね。
例えば駅前立地の店舗は、客単価が安いです。しかし、客数は多いです。
住宅街の客単価の高い店舗に比べると、同じ売上を確保するのに
駅前立地は、より人件費がかかります。
それらを、想定して契約内容を変更することが出来るでしょうか?
そんな個店の状況は、無視した方が楽ですよね
だから、立地条件の内容は契約書には載っていません。
その店舗を選ぶ決定を、オーナー責にした方が楽で後に問題化しないからです。
交渉しない代わりに、本来ならば、自分で考え動くことを放棄しているのです。
細かい立地調査や店舗構えるのだから知っていて当たり前な知識の提示や勉強
本来なら、お互いがやっておくべきことをやらずに
問題が起きた時は責任転嫁することで、事を済ませるのです。
まさかと、思われるでしょうが、問題の起きた店舗で聞く話は
「本部がちゃんと教えてくれなかった」
「本部が調査することだろ」
「名のある会社だから契約したのに」
「なんであんなのが商売始めたんだ?」
「やることもやらないで文句ばっかり言いやがって」と
双方から出てくるのは、こんな話ばかりです。
見方を変えて、契約事は抜きにして見てみます。
業務改善の提案をしてくる部下は何人いますか?
提案=交渉です。多くの人が提案(交渉)せずに、言われたことを言われた通りに
やるだけではないでしょうか?人の上に立つ者としては少し寂しいですよね(笑
これも、やはり責任放棄の一つなのではないでしょうか。
「提案をする」ということは、「何かを変える」ということです。
変えた結果の「責任」を持ちたくないので提案しない。
もちろん、統一された契約書は、契約者の平等性を保つ意味合いが大きいのですが
初めから、交渉しての契約書作りを放棄している我々は、独立起業の面白さ半分を
互いに捨ててしまっているのかも知れません。
変更不可能な契約ですが、契約書の内容はしっかり確認して、
理解した上で契約を交わしましょう(笑
質問は「フランチャイズ契約の内容を交渉で変更することは出来るのか?」です。
答えを先に言うと「契約内容を変更することは出来ません」
私自身は、気にも止めなかったのですが、言われてみればそうだなぁ、
契約って通常「甲」と「乙」がいて両者間で契約内容を確認し
合意していくモノだよなぁ
皆さんが頭にすぐ思い浮かべるのは「野球選手の契約」なんかはそれに当たるでしょう
何年契約の出来高払いとか
通常の会社間の契約であっても、両者が契約内容を検討しあい
合意に到ったら契約を結ぶ。そんなやり取りが契約ですよねぇ
ところが、フランチャイズ契約は違います。と、言い切っていいでしょう。
前世代においては、契約者によって契約内容を一部変更している時代もあったと
聞いたこともありますが、大手チェーンでは、統一された契約書が使われます。
もちろん、前記の自己物件と本部貸与物件では契約内容に違いはありますが
同じ本部貸与物件での契約に違いはありません。
冊子化された契約書を渡され、読みあわせ、そしてサイン押印します。
質問はさせてもらえますが、「こういう契約の方が良いから変更してくれ」は、ありません(汗
ある意味、「契約書の内容を守ります」みたいな誓約書のようです(笑
なぜ、そんな一方的な契約を受け入れているのでしょう。
こんな声が聞こえてきそうですが、理由が無い訳ではありません。
これから、記載することは私の想像でしかないのですが
少し、フランチャイズの歴史を紐解くことで「統一された契約書」が
使われている理由を探ってみましょう。
私個人は、フランチャイズ契約の不備を、どちらが悪いとは言うつもりはありませんが
フランチャイズ契約の歴史は、裁判と共にあると言っても過言ではないでしょう。
私が、いわゆる本部指導員(店舗を巡回してお店に経営指導をする)に、なった時
まず、教えられたのは「指導した痕跡を残せ!」でした。
それは、店舗を巡回してオーナーと話した内容は必ずレポートとして残すことです。
理由は、「裁判になったときに、必要だから」です。
今は、それほど聞きませんが、私が入社した頃は店舗拡大の最大期でした。
中には、質の悪い(低売上)店舗も多かったのです。
そんな、質の悪い店舗に当たった?オーナーの行き着く先は民事裁判です。
その時に、本部側として「店舗には、これだけの指導をしてきましたが、
オーナーは、実施しておりません。売上を必要以上に下げたのはオーナーです」と
言いたいからです。その証拠となるのが、先のレポートなのです。
色々なFC契約問題が露出する度に、契約内容は変わってきました。
私が、社員であった10数年間でも、フルモデルチェンジが3回行われています。
多くは、契約内容の不明瞭な部分の改訂ですが、中には加盟店に譲歩したものも
あります。やはり、契約が「大企業」対「個人」となるので、裁判で大企業の詐取が
問題になったことに起因しているのでしょう。
そんなことから、FC契約書自体が「色々な想定問題をクリアした」内容となっているのです。
また、特殊な問題を排除出来る形で作ることによって、裁判時の不具合を解消してきた
結果、現在の統一された契約書が出来た一つの要因だと思われます。
そんな様々な問題を糧に成長?していったFC契約ですが
最初に記載した通り、本部から提示された契約書に、加盟オーナーが同意する
と、いう形を取っています。
内容に不同意なことがあっても、訂正交渉の余地はありません。
なぜ、交渉をしない形になったのでしょう?
私の考え(いささか極論ではありますが汗)をお話すると、
交渉には責任がまとわりつくからだと思います。
加盟店側から見てみましょう。
契約書をイチから交渉して作るには、多くの知識が必要となります。
それらを、勉強するのは大変です。
そこで、相手から提示されたものを受け入れた方が、その時は楽なのです。
なんか、問題が起きた時は、本部に文句を言えばいいのですから
「騙しやがって」ってね(笑
本部側からしてみれば、様々な要件を統一した方が楽ですよね。
例えば駅前立地の店舗は、客単価が安いです。しかし、客数は多いです。
住宅街の客単価の高い店舗に比べると、同じ売上を確保するのに
駅前立地は、より人件費がかかります。
それらを、想定して契約内容を変更することが出来るでしょうか?
そんな個店の状況は、無視した方が楽ですよね
だから、立地条件の内容は契約書には載っていません。
その店舗を選ぶ決定を、オーナー責にした方が楽で後に問題化しないからです。
交渉しない代わりに、本来ならば、自分で考え動くことを放棄しているのです。
細かい立地調査や店舗構えるのだから知っていて当たり前な知識の提示や勉強
本来なら、お互いがやっておくべきことをやらずに
問題が起きた時は責任転嫁することで、事を済ませるのです。
まさかと、思われるでしょうが、問題の起きた店舗で聞く話は
「本部がちゃんと教えてくれなかった」
「本部が調査することだろ」
「名のある会社だから契約したのに」
「なんであんなのが商売始めたんだ?」
「やることもやらないで文句ばっかり言いやがって」と
双方から出てくるのは、こんな話ばかりです。
見方を変えて、契約事は抜きにして見てみます。
業務改善の提案をしてくる部下は何人いますか?
提案=交渉です。多くの人が提案(交渉)せずに、言われたことを言われた通りに
やるだけではないでしょうか?人の上に立つ者としては少し寂しいですよね(笑
これも、やはり責任放棄の一つなのではないでしょうか。
「提案をする」ということは、「何かを変える」ということです。
変えた結果の「責任」を持ちたくないので提案しない。
もちろん、統一された契約書は、契約者の平等性を保つ意味合いが大きいのですが
初めから、交渉しての契約書作りを放棄している我々は、独立起業の面白さ半分を
互いに捨ててしまっているのかも知れません。
変更不可能な契約ですが、契約書の内容はしっかり確認して、
理解した上で契約を交わしましょう(笑
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