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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

1日3分で「説明書」を書くのがムチャうまくなる法

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 こんにちは。日夜、知識の構造化に激しく取り組んでいる開米瑞浩です。

 今日はいきなりある文を見ていただきましょう。

【法科大学院問題 課題テキスト】
日本政府は司法制度改革の柱として「法曹人口の拡大」を目指しており、目標として司法試験合格者数「年間3000人」という数値を設定している。
ところが、10年の司法試験の合格者数は目標を大きく下回る2100人。合格率も06年の48%から10年には25%へ低下した。
「法科大学院の乱立によって学生の質が低下した」という声もある一方で、せっかく合格して弁護士資格を得ても就職が難しい現実もある。これらの事態を受けて、総務省は法科大学院の実態調査に乗り出す方針だ。

 このような内容ですが、どうでしょうか、楽しく読めますか?
 ・・・なわけはないですね。面白くも何ともない無味乾燥な文の典型です。

 ただまあ別に難解なことを書いているわけではないので、「そもそも何言ってるのか、いくら読んでもさっぱりわからない」という状態にはなりません。
 そのため、この種の文章は、書く方も読むほうも「このぐらいでいっかぁ~」で満足してしまいがちです。

 でも、もう一工夫してみましょう。
 実はこの文書は、新聞記事だけでなくビジネス文書でも非常に良く出てくるあるパターンになっています。文書の内容そのものがなんとなくわかった、で満足せずに、「あ、これはこういうパターンで書かれているのか」と、抽象化されたパターンとして理解しておくと、同じパターンの文書が2度目以降に出てきた時はごく短時間で理解できるようになります。



 というわけで、「法科大学院」の課題テキストも「抽象化してパターンを抽出する」ことを考えてみてください。

 解答例・解説はこちらに掲載してあります。↓

 法科大学院 (アイデアクラフト研修資料室

 ヒントを少しだけ書いておくと、「目標→○○→○○→対応」というパターンなんですね。何らかの「問題」について書かれている文書にはこういうパターンがよく現れます。

 実は私が企業研修で実施している「読解力図解力」の研修というのはこの種の問題を数多く考えるワークを通して、

    抽象化することでパターンを見つけられる
    パターンを見つけておくと自分自身が理解しやすい
    人に説明するのも圧倒的に楽になる

 という体験をしてもらい、その後毎日3分間だけ「抽象化・パターン発見」の努力をしよう、という気になってもらうことを主眼にしています。

 説明文を書くのが苦手だ、という方は、1日3分だけ、真似してやってみませんか?

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