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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

どんなパターンになるのかを考えると、2度目3度目に生きてくる

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こんにちは。知識の構造化に熱い情熱を燃やしている開米瑞浩です。

昨日の「就職活動は長期化すべき」問題の解答はこうなります。

(1)【表面的な問題】就職活動の長期化が学生生活をゆがめている
(2)【安易な解決策】日本経団連は会員企業に対して就職活動期間の短縮を求めた
(3)【本質的な問題】本質的な問題は学生が職業に関する情報をあまりにも知らないことにある
(4)【予想される悪影響】「乏しい知識のままで短い期間に就職を決める」ような政策はかえって事態を悪化させる
(5)【対案の提示】就職活動期間はむしろ長期化させて、学生に職業の知識を得るチャンスを多く与えるべきだ

以上、ざっとこんな形ですね。

前回の課題文自体もこの順番で書かれているので、(1)~(5)までのパターンがわかってから読む分には比較的考えやすかったはずです。
ところが、このパターンがわからない段階で、パターンを見つけるところから自分で考えよう、となると難易度が飛躍的に上がります。

「よくあるパターン」は、なにせよくあるので何度も出てくるものです。今回の「問題解決の提案パターン」もそのひとつ。こういう「よくあるパターン」は、いちどトコトン考えておく、二度目三度目に出てきた時には

  「あ、これは前に見た・・・あのパターンだな!」

と見当がつくようになるので、情報を読み取り理解するスピードが格段に上がります。

というわけで、文書を読むときには、どんなパターンになるのかを考えるようにしましょう。
それを意識し日常的に実践するような習慣づけをするのが、私の企業研修のメインテーマなのです。

知識の構造化、文書化能力の向上を目的とする練習問題は
アイデアクラフト研修資料室

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