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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

書評:放射能キーワード70

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ニュースを正しく理解する 放射能キーワード70
監修:林一(昭和薬科大学名誉教授)、著者:サイエンスライターズ・クラブ

をご献本いただきました(^^)/

128ページの薄い本の中に、ちょうど原子力・放射能に関して話題に上っているキーワードがコンパクトにまとめられています。

読んでいて、おおっと意外に思ったのがこの記述↓

放射線を遮蔽するために、変な話だがウランが使われることがある

放射能があることで有名なウランを、放射線遮蔽のために使う???
なんて一見不思議ですが、実はこれ合理的な話なんですよね。
そういったトリビア的な話も含めて、基本的な知識がわかりやすく書かれてます。

個人的になかなかいいなと思うのが、「たとえ話を使った説明の質が高い」こと。

たとえ話というのはうまく使わないと、分かりやすくするつもりで帰って不要な誤解を招いてしまったりするものですが、この本の場合はそのへんが非常に良くできているように思いました。

というわけで、原子力問題に関して基礎的な知識を押さえておきたい方は一冊いかがでしょうか。
「知識」は、すべての合理的な判断の源ですから。


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