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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

主張には根拠が必要だよね ~ ロジックパターンを見きわめる(2)

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前回記事(「ロジックパターンを見きわめる」)の最後に挙げた
例文がどんなパターンになっているかを考えるために、原文の情報の一部を箇条書きで3か条抜き出してみましょう。

 A  主婦は料理サイトで夕食メニューを考えてから、必要な材料を買いに行くことが多い
 E1 料理情報サイトへのアクセスが買い物時間帯に集中している
 E2 ある調査ではその行動パターンが20代主婦の半分以上に達した

↑さてこのA、E1、E2はどんな関係になっているでしょうか?
これが会話で登場している場面を見るとその関係が分かります。

 田中さん 最近は(A)料理サイト見て夕食メニューを考えてから、必要な材料を買いに行く主婦が多いらしいよ
 佐藤さん (疑問)ホントかよ~? イマイチ信じられないなあ
 田中さん ホントだって。たとえば(E1)料理情報サイトへのアクセスって買い物時間帯に集中してるんだよ。
     これってサイト見てから買い物に行ってるってことだよね?
 佐藤さん そ、そうかあ
 田中さん それに、(E2)20代の主婦の半分以上がそういう行動パターンを取ってる調査もあるんだぜ
 佐藤さん へえーーーー、そうかあ

つまり、Aは「主張(assertion)」でありE1・E2は「根拠(evidence)」です。
「主張」の真実性を疑われたとき(疑問を示されたとき)には、その主張に説得力を与えるために「根拠」が必要になるわけです。
何かの主張を通そうと思ったら、その主張を支持する根拠を探さなきゃいけないんですね。

主張と根拠.PNG

そしてもちろん、「根拠」はいいかげんなものであってはいけません。

 佐藤さん ちなみにE2の「調査」って誰がどうやって調べた調査なの?
 田中さん え、えっと・・・・インターネットで
 佐藤さん ネットで? どんな母集団にどうやってサンプリングしたのさ?
 田中さん ・・・今度調べてきます

なんて展開になると信憑性がガタ落ちです。主張するときには根拠が必要であり、その根拠自体がどの程度あてにできるものなのかは自覚して使わなければなりません。そのためには最初の出発点として「そもそも自分の主張と根拠を自覚していること」が必要です。

自覚するためには箇条書きにして 「主張」「根拠1」「根拠2」のような見出し(=ラベル)をつけることが非常に効果的なので、開米はどんな研修でも「ラベルをつけよう」ということを何度も何度も強調しています。


さて、ここまで見てきたA、E1・2は「今はこうなっている」という情報でした。

しかし原文にはそれ以外の情報も書かれています。そこに視野を広げると、また別なパターンが見えてきます。

続きは、明日!(^_^)/


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